1700円 [2025/07/16,09:59:24]
カレーが食べたくなって車で駅裏の「ココイチ」ヘ。夏野菜のカレーにチキンカツをトッピングするという、ぜいたくなランチだったが、お会計は1700円。チェーン店のランチでこの値段はちょっと……と思ったのだが、すぐ、あそうか、ビールも注文したのを忘れていた。もちろんノンアル・ビールだ。昔からランチの時にビールを飲む、という光景にちょっぴりあこがれていた。大人のたしなみのような気がしていたのだ。カミさんが炭酸嫌いで、しだいにビールを飲まなくなって久しいが、これだけはいつか是非やってみたかった。田舎は車社会、何をするのも車が必要なので、アルコールはご法度、という事情もあるのかもしれない。それが昨日、なんと長年の夢が実現した。「ノンアルビールも」と店員に注文するとき声が少し上ずった。というのはウソだが、お勘定をするときには、ノンアルビールを注文したことを、すっかり忘れていたのだ。やりつけないことはするものでない。1700円は別に普通のお会計だったわけで、お粗末な一席でした。
カルト [2025/07/15,09:59:35]
同じ年代の友人に久しぶりに電話をすると、「今忙しいので後で」といわれることが少なくない。たいていは後期高齢者で無職、何がそんなに忙しいのか。でも本当に忙しそうなのだ。こっちは現役で毎日仕事をしている。でもまあ半分は鼻くそをほじくりながら、机に垂れこめてあくびをしている。けっこう暇なのだ。それでも大きな仕事の片が付くと、ゆっくり休暇でもと思う。でも行きたい場所も、やってみたい冒険も、食べたい料理屋も、まるでない。だから家や仕事場に居続け、ダラダラ過ごすことになる。休暇を取ったところで、暇を持て余し宿でずっと本を読むのが関の山。それなら家にいて読んでいたほうがいい、となってしまうのだ。以前は「酒」の魅力が大きくて、それが旅のインセンティブになり、遠くまで出かけることに抵抗がなかった。今はノンアルビールが最高においしいと思う健康ジジイだ。酒を飲まなくなって、つくづく思う。「酒は宗教」だ。若いころからずっと「酒を飲まなければ損」「酒さえあれば楽しい」「酒こそコミュニケーションの最高ツール」と信じて疑わず生きてきた。酒がなくても同じように世界はまわる、などということは考えたこともない。ようやく私はカルト宗教から抜け出せたのだが、そのカルトに代わるものが見つかっていない。
甘もの [2025/07/14,10:08:37]
この週末は仕事場から一歩も出ることなく、仕事をしていた。仕事といっても個人的な原稿書きだ。少し長い原稿なので、その下書きを週末に一気呵成に仕上げるつもりなのだ。終わってみれば8割がた目標に達した感じだが、原稿は後の2割の仕上げに、最初の8割と同じくらいの手間暇が取られる。だから来週末もインドア生活になる可能性が大きい。インドア生活はクーラーの効いた部屋で一日の大半を過ごす。外の暑さは気にならないが、夜には散歩に出る。駅まで歩いて帰ってくるのだが、ここで汗びっしょりになる。毎日2リットルほどの水分を摂るように気を付けているのだが、この散歩でそれ以上の水分を汗として消費しているのかもしれない。水分を摂らないと寝ていて足がつる。これが嫌で、せっせと水を飲んでいるのだ。おかげで体調は悪くないが最近、歯の調子が悪い。もしかしてこれはノンアルになり、甘ものを多くとるようになった影響かも。アルコールをやめて糖尿病になる、なんてシャレにならないなあ。
ソファーセット [2025/07/13,10:59:15]
仕事場応接室のソファーセットの布張り替え作業が終わり、新品同様になって昨日戻ってきた。去年の暮れから、車に始まりパソコン、冷蔵庫、スキャナーと、事務所の備品類の「買い替え」ラッシュが続いた。時期的にみんな買い替え時期が重なってしまった。金銭的な負担はこれからボディブローのように効いてくるのだろうが、モノはけっこう大事に長く使うほうだ。だから買い替え前のモノはみんな20年や30年選手。買い替えの時期をダラダラと「まだ使えそうだ」と伸ばしてきた結果なのだ。でもここにきて面倒くさくなり、ええぃ一挙にみんな片づけてしまえ、と投げやりになってしまった。その心境の変化の原因はよくわからないのだが、75歳という年齢も関係しているのかもしれない。後期高齢者と区分されている「年」だが、人に言われるまでもなく、ここが大きなターニングポイント、という意識があったのは間違いない。ソファーの張替えで備品類の更新作業は終了だ。これも一種の終活作業なのかもしれない。
笑ってばかり [2025/07/12,09:49:29]
丸茂和博さんが亡くなった。一時帰国して脳梗塞で東大病院に入院中と聞いていたが、やはりあらためて訃報を聞くのはつらいものだ。同年代の丸茂さんは、ロンドンで「クロスメディア」という出版社を経営していた。そのロンドンの会社を訪ねたこともあるし、秋田に子供さんを連れて遊びに来たこともある。仕事の話はほとんどしなかったが、この人となら美味しい酒が飲める、と直感、馬が合った。ロンドンでの仕事は日本文化紹介のガイドブックやイギリスを取材したい日本の出版社とのコーディネイトなどた。そういえば21年に亡くなったバズル会社「ニコリ」の鍛冶真起さんも、丸茂さんと同じタイプの友人だった。丸茂さんと鍛冶さんも馬があったようで、すぐに友人になった。「ロンドンで数独は大ヒットしてるよ」「へェそうなの」などと2人が会話していた場面に遭遇したことがあったが、私には鍛冶さんの作ったという「数独」というのが何なのか、パズルに興味がないので、まったく意味が分からなかった。まあそんな関係でも、人は結びつき、酒を飲み、笑いあって時は過ぎていくのだ。丸茂さんも鍛冶さんも同業者なのに仕事の話はしなかったが、遊び方は教えてもらった。その大切な友人がまた一人消えた。丸茂さんに連れて行ってもらった銀座の伝説のキャバレー「白いばら」は楽しかったなあ。ありがとう丸茂さん。
時代小説 [2025/07/11,09:46:17]
沢木耕太郎の新刊『歴のしずく』(朝日新聞出版)をようやく読了した。寝る前に1時間ほど読むだけだったので、意外と時間がかかった。夢中になって睡眠時間を削り、一気呵成に……というタイプの本ではなかった、ともいえる。日本の芸能史の中でただ一人、死刑に処せられた実在の人物・馬場文耕の物語だが、史料は本人の書いた著作物だけで、沢木の想像力と端正な文章力で編まれた時代小説だ。かつて将来を嘱望され、文武両道に秀でた武士だったが、その身分を捨て、貧乏長屋に住み、軍記物を講釈する講釈師で、生涯が謎に包まれた男が主人公だ。文中に物語のターニングポイントとして、秋田藩佐竹家の「秋田騒動」が登場する。馬場の弟子がわざわざ秋田まで「取材」に行くほどの大事件だ。それもあって興味深く読んだのだが、主人公・文耕のキャラクターが、秋田出身の時代小説家・花家圭太郎「口入れ屋人道楽帖」シリーズの主人公、永井新兵衛に驚くほど似ているのだ。永井はある複雑な理由で秋田藩を脱藩し、江戸で剣の腕を買われて用心棒家業の日々。その心の温かさと剣の腕で、人々の悩みに寄り添い、問題の解決に力を貸し、悪とは捨て身で戦う。これが馬場文耕そっくりで、まるで花家の本を読んでいるような錯覚に何度か陥ったほどだ。花家には「竹光半兵衛」シリーズというのもあって、これもまた主人公はゆえあって秋田藩を脱藩、江戸で香具師として暮らす羽州浪人だ。香具師をしながら、故郷からの仇討ちがくるのを待つ、という設定がユニークで、この竹光半兵衛こと小寺半兵衛も、やはり文耕と似たようなキャラクターだ。こんなこともあり沢木の小説にうまく気持ちが入り込めなかったのが、読了まで時間がかかった理由だ。
予行練習 [2025/07/10,11:09:55]
寝床に入る前や朝起きた後、ベッド横のロッキング・チェアで2,30分、ボーっとしていることが多くなった。70歳を超えたころからだ。いちおう考え事をしているのだが、1時間もたてば、何を考えていたかさえ,忘却のかなただ。大切な仕事の段取りはかならずメモをして記録を残す習慣がある。だから仕事のことを考えているわけではない。何かを考えているのだが、考えたはしから、何を考えていたのか、忘れてしまうのだから世話はない。よく老人ホームで、ひがな椅子に座って一日を過ごす老人の姿を見るが、あ、そうか、あれと同じか。何かを考えているのだが、その考えたことをすぐ忘れ、また同じことを頭の中で繰り返す。延々としりとりゲームをやっているようなものだが、退屈ではない。でも時間はあっという間に過ぎていく。そうか、近い将来、自分が老人ホームにはいったときの、予行練習をしているのか、と今朝は妙に納得して、考えるのをやめた。
「しばり」 [2025/07/09,10:48:47]
このところ毎週のように横手や湯沢といった地域に出かけている。仕事が終わるのがだいたい4時ころだ。そこから帰り支度をするのだが、大曲のイオンに立ち寄るのが、もう習慣のようになってしまった。ここで夕食タイムをとって、近くの高速道にのって帰ってくる。夕食は「サイゼリア」だ。ノンアル・ビール2本に、ちょっとおつまみをとり、最後はパスタで締める。2千円前後のお会計だ。3時や4時といった中途半端な時間に開いているのがいい。46時中オープンしていて、しかもその時間帯は女子高生もいない。誰に気兼ねすることなく取材の資料をひろげ、仕事の確認作業ができる。ここでその日の仕事の区切りをつけ、家に持ち込まない。そんなありがたいスペースだ。ときには誰もいない店内でノンアルビールを飲みながら、巨大なイオンタウンを独り占めしているような気分になることもある。いずれにしても「ノンアル」という選択肢が増え、自分の行動半径が一挙に広くなった。夕食はお酒の飲めるところでなければ、とか、お酒を飲んでしまえば車で帰れない、といった「しばり」から解放された。これは大きいなあ。
レイメン [2025/07/08,09:40:25]
今日も暑い日になりそうだ。朝早くから自宅の温水器をエコ・キュートに変える作業が始まった。今切り替えると補助金が出るという。もう15年以上、風呂のお湯を沸かしてくれた温水器だから、かなりガタが来ている。ちょうどいいタイミングなのかもしれない。午後からは湯沢まで取材へ。この暑さの中、寺や八幡様の小高い山や麓の神社など、くまなく歩く予定で気分はほぼ山歩き。遠くへ出かけるときは、ご当地の美味しいものを食べる楽しみがあるが、最近は外食よりシャチョー室で自分で作るランチのほうが好きになってしまった。この頃はレイメンに凝っている。インスタントでもかなりレヴェルの高い、麺とスープが市販されている。あとはうまいキムチさえあれば、その辺のお店よりンより美味しいものが出来る。四半世紀前、農業ジャーナリストの一員として訪朝したとき、本場のピョンヤン・レイメンを食べた。軽いのに深い味で、食後にデザートのように小さな皿で出てきたのに驚いた。あのうまさが忘れられない。だから今日も少し早くレイメンのランチをとってから出発だ。
100円ショップ [2025/07/07,09:54:31]
ちょこまかとした文具類を買いに駅前にあるロフトに行く。商品が細分化され、みんな高級になって、結局は探しているボールペンの替えインクや小さな透明ファイル、作業済みのしるしに使うシールなど、見つからなかった。似たような高級品はあるのだが、こちらの欲しいシンプルな商品ではなく、みんな何かしらゴテゴテと付加価値をくっつけた高級品だ。ボールペンの替えインク(0・5ミリ)にいたっては「ご使用のボールペンのメーカー、商品名がわからないと、お出しできません」と言われた。普通のボールペンの0・5ミリインクで、コンビニでも売ってるじゃないか、と切れそうになったが、逆にすみませんでした、と頭を下げて帰ってきた。近くの無印良品にもまわったが、ここも同じような状況だった。結局は100円ショップでそれらをみんな見つけたのだが、ずいぶんと無駄な時間を費やしてしまった。それにしても100円ショップの威力には脱帽だ。物価高で100円ショップが消えたら暴動が起きるかもしれない。その商品構成の見事さは、文字通り痒いところに手が届くアイデアで満ち溢れていて、これは間違いなく「日本の宝」といっても過言ではない。

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