読了
[2025/08/31,12:18:42]
今日は記念すべき日。魔が差したとしか思えない、あのトーマス・マンの『魔の山』1200ページを読了したのだ。本を読み終わっただけなのに、こんなに快感を覚えるというのも想定外だ。まあそれだけ正直なところ苦痛でもあったのだが、読み通した自分を、いまはほめてやりたい。読了できたのは場面転換と登場人物が限られた小説だったから。途中から読みだしても大筋からそれる恐れがない物語なのだ。スイスのサナトリウムでの7年間の療養生活を描いたものだが、最後まで主人公の正式な病名もわからないし、このエリートのための高級療養施設がどのように運営されているのか、ヨーロッパの時代的、経済的な背景がよくわからない。。それでもなんとなく主人公に付き従って読み進めることはできる。ちゃんと理解していないので自信はないのだが、最後に主人公は戦争に駆り出され死ぬ。それすらもあいまいな書き方で、他人事のように静かに小説の幕は下りる。後半、穏健派セテムブリーニと過激派ナフタの思想、哲学論争はとてもついていけず、数十頁飛ばしてしまった。物語の場所はスイスのダヴォスというところだが、これはよく考えれば、あのダボス会議のダヴォスか。読了出来て、本当によかった。
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