山本富士子 [2019/11/22,09:02:42]
「食」をキーワードにして歴史をひも解いていくという方法は自分には合っている。今、その手の本を読み漁っているのだが面白く飽くことがない。例えば私の生まれた翌年(1950)、ミス日本第一号が選ばれている。山本富士子だ。このミスコンは戦後の食糧危機を救おうと、アメリカの支援団体から贈られてきた「ララ物資」(アジア救済公認団体)に感謝するため、衆議院で緊急決議されたイベントだった。山本富士子はアメリカに感謝を伝えるための「遣米使節」として選ばれていたのだ。さらに「ララ物資」実現には、サンフランシスコ在住の浅野七之助という原敬の元書生で盛岡生まれの男が深く関与していたという。渡米してから浅野は農場やホテルなどで仕事をした後、邦字新聞『日米時事』を発行、日系人の地位向上のために奔走した。なるほど山本富士子の背後にこんな歴史が隠されていたのか。
おふくろ [2019/11/21,09:40:46]
徳川5代将軍・徳川綱吉の人間像に迫る朝井まかて著『最悪の将軍』(集英社文庫)を読んでいる。娯楽時代小説というよりは本格的な歴史長編だ。まだ前半部を読んだだけだが、読めない漢字が出てくるわ、出てくるわ。酒は「ささ」とルビが振ってあるし、音物は「いんもつ」だ。源家は「げんけ」で、尾張、紀伊、水戸の御三家の中で水戸家だけが将軍継嗣を出せないと定められている、というのも初めて知った。一番驚いたのは「御袋」という言葉。正室と違い側室は「種を宿して産み参らせる」だけの存在なので「御袋」である、と書かれている。私たちが日ごろ親しみと敬愛を込めて使っている「おふくろさん」って、もとは殿様の側室を言い表す言葉だったの? これはちょっとショック。もう少し調べてみるか。世のなか知らないことばかりだ。
小旅行 [2019/11/20,09:49:22]
なんだか煮詰まってしまった。一人で事務所にこもってウジウジしていると出口の見えない思考の迷路に入り込んでしまった。こんな時には環境を変えて新鮮な空気を吸うのが一番。そう経験則で分かっているのだが、昔のように気軽に旅に出てリフレッシュしたり、酒場でバカ騒ぎする気力や行動力は湧いてこない。行動力のなさを何でカバーできるのか、とにかく外に出てみよう。ディパックに資料を詰め込んで駅前喫茶店まで「小旅行」を決行。これだけでもかなりの決意をようするのだから重症だ。コーヒー屋さんの片隅で2時間ほど紙の束を広げ、そのことだけに集中して考えていたら、突然なんだかうすぼんやりとだが、目の前をおおっていたカスミが晴れてきた。事務所では考えもしなかったアイデアが2つほど、ひらりと目の前に舞い降りた。こんぐらがったモツれていた糸がほぐれだした。閉じこもっていてもいいことはない。書を捨てよ街に出よう、だ。今日も小旅行に出かけるつもりだ。
視界不良 [2019/11/19,13:49:43]
消費税が10パーセントになり、もうその話題も人々の口の端にのぼらない。でも確実にダメージはボディブロのように効いてきている。仕事量、注文量が例年に比べて一向に元に戻らないのだ。もしかすると戻らないまま、ずっと知らん顔をして時代は前に進んでいくのかもしれない。そうならないことを祈るしかないのだが、もう数か月先の予想をすることすら年々難しくなっている。同じ仕事を50年やってきた人間が言っているのだから少しは説得力があると思うのだが、もう10年前の感性や蓄積、常識や経験で、先を見通すことは不可能だ。のんびり過ごすつもりの老後が自分にはないのかも、と最近気が付きつつあるのだが、遅すぎるッ、と世間さまからは突っ込まれそうだ。いやはや北も南もわからない時代の風景の中をさまよい歩いている気分だ。
ワタ [2019/11/18,10:12:26]
衣料品に明示されている「綿100パーセント」とかアクリルやらポリエステル、混合といった衣料用語が、恥ずかしながらよく意味がわからない。だからどうなの? という感じなのだ。で、綿(ワタ)のことを調べていたら思わぬ歴史的な事実に驚いた。ワタの原産地はインド、これが東インド会社を通してイギリスに運ばれ産業革命の原資となり、奴隷貿易を生み出す元凶になっていく。インドだけでは生産が間に合わず、イギリスは新植民地アメリカでワタ栽培に乗り出したのだが、これが南北戦争の引き金になった。生産地・南部は自由貿易を望み、高い関税をかけたい工業地・北部は保護貿易派で、まっぷたつに利害が対立。戦争はリンカーンの「奴隷解放宣言」で世論を味方につけ、イギリスの「南部支援」を難しくさせる戦略が功を奏し、北軍が勝利する。ワタの貿易対立を「人種問題」として内外にアピールすることで、リンカーンはイギリスの介入を未然に防いだのである。ワタ問題が今のアメリカの原型を作った、と考えると、これはなんだか実に面白い。
財布を落とす [2019/11/17,19:06:39]
痛恨のミス第2弾。今日は雄長子内登山。というか真人公園にあるSリンゴ園で恒例のリンゴ狩りの日。午前中に雄長子内に登り、お昼にリンゴ狩り。その雄長子内での出来事だ。山を下りてリンゴ園で財布を出そうとしたら、無い。財布がないのだ。湯沢のコンビニでコーヒーを買っているから、失くすとすれば山中しか考えられない。レインウエアーに入れていたはず。その着脱をしたのは山頂のみだ。金額は1万円ちょっと、まずいのは免許証が入っていたこと。明日は男鹿に打ち合わせに行く予定だ。警察に遺失物届を出すか、山頂付近ですれ違った3人の登山者が拾って連絡をくれるのを待つか、結論が出ないまま家についてしまった。よし明日になったらまずは警察に行こう、と腹をくくったら、山頂で財布を拾った方から連絡があった。市内の方だ。山仲間がすぐそばに住んでいるので代理で財布を取りに行ってもらい、今晩中に事務所まで届けてもらった。今無事に財布(免許証)は手元に戻ってきた。いろんな人に迷惑をかけてしまった。面目ない。70歳になってもほとんど子供だ。
知らない [2019/11/16,11:00:46]
他人としゃべっていると、まるで知らなかった「事実」を知らされ、即座にあいづちも打てず、ニヤニヤ無言でごまかしてしまう。この間も夕方、川で羽を休める白鳥を見て「まだエサをあさってる」と言ったら、友人に「ここが寝床」と言われた。沼や川が白鳥の寝床だとは知らなかった。大潟村の最初の入植者たちは、甚大なカモ被害のため全員が猟銃免許が義務付けられた、というのも初耳。ストーブ用のマキはかなりの長期間乾燥させなければ使えない、というのもそうだし、アメリカで発明されたケチャップの語源は中国の「ケツイアプ」という魚醤だ。アジアでこの魚醤の味を覚えたヨーロッパ人がトマトで似たような調味料を作り出したのがトマトケチャップのはじまりだそうだ。秋田弁の「んだんだ」という肯定のあいづちは早くからうちで「んだんだ文庫」や「んだんだブックス」といった形で使ってきた好きな言葉だが、半世紀以上前、歌手・三橋美智也に「んだんだ」という合いの手が入る歌謡曲がある。この間はじめてラジオで聴いて、これもビックリ。うちの専売特許だとばかり思っていた。
朝3時 [2019/11/15,04:57:26]
今日は休みをとって八塩山(矢島口)を登ってくる予定だ。大好きな山で「最後の紅葉」を見る予定だったが、天気予報は予想外の「雪」。登山靴ではなくスパイク長靴に急きょ変更。この山は登るというか峠越えなのでか、険しい街道を矢島から本荘まで歩きとおす感じ。雪は厳しいが、山のような危険は少ない。行くことにした。昨夜は寝付けず朝3時に起き出してしまった。事務所で朝ごはんを作って食べ(冷凍おにぎりに卵かけご飯だが)、日記を書いたり、新聞を読んだり、一生懸命時間をつぶしている。出発は5時40分、まだ時間はたっぷりある。こまごまとしたことを片付けていたら、今度は眠くなってきてしまった。朝のうちにコーヒーを2杯もんだのは初めてだなあ。
格言 [2019/11/14,10:24:33]
来年用の手帳とカレンダーを買う。駅ナカのロフトでしか売っていないので散歩がてら買いに行ったのだが、うっかり自宅用日めくりカレンダーだけを買い忘れてしまった。ロフトでしかかえない手帳とカレンダーは「ほぼ日」製で、かれこれ10年以上お世話になっている。日めくりカレンダーのほうはどこでも買える家庭用のもので、自宅書斎で毎朝起きて、この日めくりをビリビリと破って一日が始まる。はぎとるという行為が「新しい日」を強く意識させてくれる。日めくりカレンダーには毎日の「格言」が書いてある。常用しているのにこの格言をまじめに読んだことがなかった。昨日何気なく目に入ったので読むと、。「医者と味噌は古いほうがいい」とあった。興味惹かれて次の日も見ると「小さく生んで大きく育てる」、その次の日は「親の背をみて子は育つ」だった。なるほど、これなら読んでも読まなくても影響はなさそうだ(笑)。
女子 [2019/11/13,10:30:15]
ジャニーズのタレントが秋田の女性と結婚したという。彼女は確か秋田市出身で山形大学卒だったはず。ところで昨夜、偶然に観た映画『東京女子図鑑』は抜群に面白かった。この主人公(水川あさみ)も秋田市出身で、秋田大学を卒業し、憧れの東京でファッション関係の会社に就職、転職と恋を重ね、大人の女性になっていくというストーリーだった。なんだかジャニーズの嫁さんとよく似た境遇の女性が主人公なのだ。映画ではときおり出演者がカメラ目線でモノローグを始めたり、シニカルな文明批判も地に足ついていて、あのウディ・アレンの恋愛映画をほうふつとさせる、よくできた映画だった。この映画を観終わったら、ネット速報で結婚のニュースが流れた。なんだか一人苦笑してしまったのだが、映画のメインテーマは「理想を実現しても幸せって限らない」という強いメッセージだ。チャラチャラした世界の裏側にある世界への光の当て方も、一方的でステロタイプないし、バイアスもかかっていないのが見事、映画に深みを与えている。

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