歩く [2024/12/04,10:30:46]
駅前の歯医者の治療が早く終わった。駅周辺をブラブラして夕食の店探したのだが、これぞという店に出合わない。とりあえずのチェーン店はいや。あれもダメ、これもイヤと歩いているうち、繁華街・川反まで歩いていた。けっきょく川反でも入りたい店がみつからず、そのまま歩いて家まで戻ってきた。結果的には近所のコンビニで「かつ丼弁当」600円を食べたのだが、なんだかとことん外食には縁遠くなってしまったようだ。それにしてもたっぷり2時間半は歩いている。歩数計はないが実感としては10キロほどはゆうにいっている。雨も上がっていたし、歩くのに苦はない。でも外食は苦痛なのだから偏波だ。自分で作るメシが一番好き。酒もノンアルで十分だ。いや、無理やり夕食時に酒を飲む「慣習」のほうが逆に苦になってしまった。年齢によるものなのか、心境の変化がもたらしたものなのか、自分でもよくわからない。
南極 [2024/12/03,10:19:40]
当時10歳ぐらいだったが、南極に残されて生き残ったカラフト犬、「タロとジロ」の話題ははっきり覚えている。北極には白熊や巨大なシカなど生息しているが、南極には海以外に生物はいない。彼らは何を食べて生きていたのだろう、と子供心にも不思議だった。その印象はずっと残っていて、彼ら(南極に残された犬)のことを思い出すたびに、何を食べていたのだろう、という疑問は消えぬまま半世紀以上が過ぎてしまった。昨日、録画していた高倉健主演『南極物語』を見て、初めて真相がわかった。タロとジロ兄弟は、魚やカモメ、アザラシやクジラがその食糧源だった。なるほどそうだったのか。魚は氷のクラックに挟まれ地面に浮き上がってきたものを食べていた。海に潜って魚を捕っていたわけではない。今ならネットで調べるとすぐわかることなのだろうが、衝撃を受けた10歳当時から60年以上たった今、昔の映画でその事実を初めて知る、というのも、なかなかインパクトのある「事件」だった。
ヒジャブ [2024/12/02,09:44:42]
散歩中、若い外国人女性に話しかけられた。マレーシア人で、千秋公園に行きたいのだが、間違って広面に来てしまったという。バス停を探しているのだが、近くのバス停を教えてほしいという。おやすい御用だ。一緒にバス停まで案内しながら、おぼつかない英語でやり取りしたのだが、「ヒジャブ」を被っていたので間違いなくイスラム系かと思ったら、キリスト教のプロテスタントだという。クリスチャンでもヒジャブありなのだ。バス停で「秋田駅西口行」を確認し、ここで降りて、後は歩くように指示して別れた。いいことをしたなあ、と自分の行為に酔っていたのだが、不意に今日は日曜日だったことに気が付いた。バスは土日は別運行で時刻表も別記されていることを失念していた。バスに乗ることがないので、そこまで頭が回らなかった。もしかすれば彼女は来ないバスを、ずっとあそこで待ち続ける可能性もある。いやはやとんだミスをした。いつもこうだ。もう少し冷静に「先」まで考えが至らないのか。なんとも後味の悪いことをした後悔で、しばらく落ち込んでしまった。
予定 [2024/12/01,09:51:56]
ごはんを食べていたら奥歯の差し歯が外れてしまった。土曜日だったが歯科医院に電話すると、すぐに診てやるという。かかりつけ医はこれだから便利だ。今日は日曜日だが、新しく購入することになった車の契約で販売代理店まで出向くことに。なぜ日曜日なの? と思ったが、彼らは週末が一番の稼ぎ時、いわば1週間の花形の時間帯なのだそうだ。なるほど、そういわれれば納得。印鑑証明や実印、通帳などを用意して出かける。けっこう面倒なものだ。週末に何か用事が入ると山や外出は一切できないことになる。できるだけ用事は空けておきたいのが本音なのだが、そうもうまくはいかない。これから雪の季節になると、時間通りに予定をこなすのがさらに難しくなる。だから冬の予定はなるべく「ゆったり」が基本だ。
ホーキング博士 [2024/11/30,11:12:54]
映画「博士と彼女のセオリー」を見た。宇宙物理学者ホーキング博士の伝記映画で、面白かった。伝記とはいうものの、夫婦のすれ違うたがいの恋愛(不倫)をテーマにした物語なので、難解な映画ではない。だから逆に、博士の宇宙理論が、なぜ革命的で天才的なのか、という理屈まではよくわからない。「世紀の天才」といわれる人物なのに、なぜノーベル賞を取っていないのか、そういった素朴な疑問に映画は答えてくれない。ブラックホールは物質を吸い込むだけでなく粒子を放射しており、やがて小さくなり爆発して消滅する。これが従来の時空理論を覆した「ホーキング放射」といわれるものだ。太陽クラスの質量のブラックホールでさえ蒸発する時間は、宇宙の年齢をはるかに超えている。そのためホーキング博士の理論の正しさを確認することは難しい。実験が不可能な世界だからだ。確証のない科学にノーベル賞は与えられない。ということなのだ。でもまあ、こんなことを考えるきっかけを与えてくれた映画に感謝したい。
モール・ウォーキング [2024/11/29,09:21:12]
県南部に用事のある時は、かならずイオンモール大曲に立ち寄る。外に出ると、毎日の習慣になっている散歩ができなくなる。その運動不足解消のため大曲に立ち寄って
イオンモールを2往復、散歩代わりにするのである。アウトドアではなくインドアで、しかもきらびやかなショッピング街を歩くのは、気分的にはほぼ東京出張だ。これはけっこうひそかな楽しみで、口外したことはなかった。ところが最近、ネットで「アメリカではモール・ウォーキングが盛ん」という記事を読んだ。さらに日本でも、イオンモールは横に長い建物なのでウォーキングに適していて、そんな愛好家のために散歩専用「アプリ」まで出ているという。……そうだったのか。私が発見した「誰も知らないインドア散歩道」とばっかり信じて、ほくそ笑んでいたのだが。口外しないでよかった。でもどうして大曲なの? と言われそうだが、近所の秋田市御所野にあるイオンモールは、もともとイオン専用に建てられたものではなく、建物が一直線になっていない。散歩には適していないのだ。毎日のように雨が続く。こんな日はイオンモール・ウォーキングが最高なのだが、大曲は遠い。
期待 [2024/11/28,09:33:33]
新刊が出ると必ず買ってしまう作家が数名いる。これが要するに、わたしにとって「大好きな物書き」といっていい人たちだ。その一人に角幡唯介がいる。彼の新刊は『地図なき山』(新潮社)。サブタイトルは「日高山脈49日漂泊行」だ。もうタイトルからサブタイトルまで言うことはない。仕事中でも読み出しかねないほど、よだれの出そうな魅力的な書名だ。光のない北極を旅する物語以上のものを期待して、さっそく本書を読み始めた……のだが、期待はすぐに失望に変わってしまった。少し残酷な言い方だが、これはダメ、彼の著作の中では一番つまらない、これが正直な読後感だ。「よりよく生きるために私は地図を捨てた」という「はじめに」は、彼のこれまでの冒険行を理論的に振り返る、なかなか読ませる出だしだったが、本体の、地図なしで彷徨する山の物語は、読者がすっかり置いてきぼりで(なにせいっさいの固有名詞が出てこないのだから)、独りよがりの自己満足釣り紀行のような物語で終わってしまった。本人は楽しそうだが、読者は何も楽しくない。大好きな作家の一人なので、期待が大きくから失望も大きかったのかもしれない。読後はしばらく呆然としてしまったのだが、といっても最後までちゃんと読んでいるのだから、そんじょそこらのアウトドアライターとはレベルが違う。次回作に期待するしかない。頼むよ角幡さん。
ハタハタ [2024/11/27,09:27:05]
ハタハタの漁獲量は禁漁明け(95年)以降で最低となった去年と同程度の漁獲量、と報じられていた。そういえばここ数年、ハタハタを食べていない。まあ食べなくても死ぬわけではないが、海水温度の上昇による海洋環境の変化が原因なのだろうから、単に資源の問題ではない。自然環境が原因だから、たんに食文化といった域を超えた難題なのである。同じ時期、山形の庄内の海でサンゴの一種「キクメイシモドキ」が見つかっている。北限が新潟・佐渡島と考えられていた造礁サンゴだ。北限が80キロもいきなり上がったのである。これも厄介な問題だが、ハタハタと根は同じ。それにしても北の荒れ狂う日本海にサンゴが生育している絵面は想像しにくいが、現実だ。こうした身近な「事件」で地球温暖化の現実を知ると、本当に背筋が寒くなる。
捨てる [2024/11/26,09:50:28]
少しずつ「モノ」を捨て始めている。衣類に始まって寝具類、バックから文具、食器類まで、毎週45リットルのごみ袋一つぐらいの分量のモノを捨てている。モノを買い集める趣味はないのだが、捨てられないタイプなのだ。何十年も前のセーターだとか、一度も使わない筆記具とか、事務所に集まる大人数に対応する食器類とか、そんなものがタンスの肥やしになってあふれている。いつか使うと思って捨てていないのだが、後期高齢者になってわかった。もう使うことはない。事務所には10人くらいの宴会ができる設備まで整えている。食器からテーブル、大型冷蔵庫まで、シャチョー室に完備しているのだから恥ずかしい。根気よく、毎週45リットルずつ、淡々と処分を続けていくしか、道はない。精神的には結構しんどいのだが、モノに囲まれて消えていくというのは、やっぱり後味が悪い。
ザ・日曜日 [2024/11/25,09:40:47]
絵にかいたような日曜日を過ごした。昨日は一日中、事務所にいなかった。朝から買い物に出た。車でだ。買い物が終わると近所のコインランドリー。布団カバーや寝具回り、足ふきマットやじゅうたんなど、家の洗濯機ではできないオオモノの洗濯だ。45リットルゴミ袋2つ分だから、かなりの分量だ。ついでに登山靴も洗うつもりだったが、靴用洗濯機が故障中、これだけは別の店に持っていくことになり二重手間になってしまった。洗濯が終わると、郊外の映画館で上映中の「海の沈黙」を見に行く。封切り映画を見るなんて何十年ぶりだ。映画の後は、家まで帰り、そこから」駅裏まで歩き、気になっていた小さな蕎麦屋さんで晩酌。チビチビぬる燗をなめながら蕎麦をすすって大満足。千鳥足で家に帰るともう7時半。テレビではWBCの台湾戦を中継していて、寝床横には新刊の角幡雄介『地図のない山』が早く読んでよと待ち構えていたが、どちらもパス、早々と寝床に倒れこんでしまった。仕事をしないのも結構疲れるのだ。いや酒の酔いのせいかな。

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