山形の本
2017年刊

山の神・鮭の大助譚・茂吉
―東北からの民俗学―
村田 弘(むらた ひろし)
46判・259頁 定価1800円+税
ISBN 978-4-89544-625-9

魚への興味から始まった「山の神とオコゼ」の民俗調査の旅。短歌を民俗から読み直し、「鮭の大助譚」の奥深さに驚き、竜女伝説や雨乞い習俗に考察は及ぶ。この10年の思索の変遷を10章の論考に編んだ民俗考 。

冊数

目次
第1章 斎藤茂吉の歌集『赤光』を民俗から読み直す
第2章 山形県内の雨乞い習俗
1 若松寺の倶利伽羅不動明王と雨乞い
2 山形県内の雨乞い習俗の諸相と変遷
第3章 山形県の竜女伝説
第4章 山の神とオコゼ
1 再考・山の神とオコゼ
2 補考・山の神とオコゼ
第5章 鮭の大助譚の世界
1 鮭の大助譚成立についての一仮説
2 鮭の大助譚に語られる禁忌と祟り
3 鮭の大助譚の始原考
4 「鮭の大助」とはなにか
5 「鮭の大助」と王権
6 鮭の大助譚に観る往還の観念
7 鮭の大助譚に散見される蝦夷とアイヌ
第6章 「谷地どんがまつり」の複合性
第7章 大工の穢れ観念
第8章 埋め墓の塔婆供養
第9章 女性主体の「三社宮」観音信仰
第10章 山形県に厩猿信仰は存在するのか?

著者略歴
1943年 山形県生まれ。
山形大学文理学部理科(生物学専攻)卒業。
山形県内の高等学校に理科 教員として勤務。
村山民俗学会幹事、日本民俗学会会員、日本生物 地理学会会員、山形県歌人クラブ会員。


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