教育・研究 |
2021年刊− |
地震と建設工学
現場の経験知からの提言
川村 公一(かわむら こういち)
A5判・172頁 定価1800円+税
ISBN 978-4-89544-671-6 地震発生のメカニズムと科学的知見、歴史に刻まれた災害の記録、風土・環境などの地誌的な視点。被災体験や復興から先人たちの経験知に学び、科学者や技術者の苦悩を将来世代に伝承する。防災技術の向上、命を守る避難行動への道しるべの一書。
|
序 I.プレートテクトニクス 造山運動 地球内部の構造 地球収縮説 大陸移動説 プレートテクトニクス 日本列島の地史 地殻とマントル 地球内部の破壊と地震発生 II.地震とマグニチュード 断層活動 地震波 地震エネルギー マグニチュード 気象庁震度階 震央距離の求め方 III.我が国の地震研究組織 科学技術の黎明 地震学会の創設 地震波の観測 震災予防調査会 地震研究所 寺田寅彦 地震調査研究推進本部 IV.震度法の考案 地震による被災と耐震論 震度の定義 合震度の着眼点 耐震設計で使用すべき設計震度 V.土木工学の耐震研究 土木試験所の設立 物部長穂の試験所長勅任 物部長穂 試された耐震論 土木試験所での耐震研究 耐震学関係の物部論文 |
多目的ダム論 水系一貫の河川計画管理 VI.主要地震の特徴と被災状況 貞観の三陸沖地震 慶長の三陸沖地震 明治三陸地震津波 昭和三陸沖地震 東北地方太平洋沖地震 新潟地震 宮城県沖地震 兵庫県南部地震 岩手・宮城内陸地震 文化男鹿地震 昭和男鹿地震 日本海中部地震 VII.過去の地震から学ぶ経験知 地震発生の特徴 繰りかえされる地震 長期予測の限界 記憶の伝承 伝承の変質 民話・伝説から読み解く自然災害 VIII.地震から学んだ建設技術 震害 建築物の耐震基準 土木構造物の耐震基準 津波対策 耐震性能の向上 液状化対策 地震と地すべり IX.計画論と設計論 自然現象と災害 計画論 設計論 防災対策 あとがき 参考文献 |
||
【著者略歴】 1950年、秋田県能代市に生まれる。 東京理科大学理学部物理学科卒業、秋田大学大学院工学資源学研究科後期博士課程修了。建設省、国土交通省 土木研究所河川部、森吉山ダム工事事務所、秋田河川国道事務所など湯沢河川国道事務所を最後に退官。 現在、東京コンサルタンツ(株)東北支店技師長 /博士(工学)、技術士(建設部門) 【主な著書】 「環境論ノート」(無明舎出版) 「物部長穂」(無明舎出版) 「川で実践する」共著 (学芸出版社)『北緯四〇度の秋田学』(無明舎出版)など。 |