山形の本 |
2022年刊− |
戦国山形の合戦と城
保角里志
A5判・239頁 定価1900円+税
ISBN 978-4-89544-674-7 戦国の歴史を歩き、山形の豊かな城世界を知る。山形県に1500ほどの城がある。その中で「戦国合戦に関わり、見ごたえのある」50城を厳選。最上義光・伊達政宗など戦国武将たちの相克から合戦の歴史的背景まで、
平易で詳細に紹介する戦国山形の城案内!最上家改易考も掲載。 |
凡例 はじめに 序 ── 戦国山形の城と楯・館 一 土佐林禅棟の鮭延・清水進攻 鮭延・清水合戦 永禄十一年に破城された城 湯田川三楯 岸氏の大楯をにらむ陣城 姥楯 二 大宝寺義氏の鮭延・新城進攻 田の沢・鳥越合戦 籠城兵全員が殺害された城 鳥越楯 河津領主たる猿羽根氏の城 猿羽根楯 猿羽根氏制圧用の陣城 手倉森楯 三 大宝寺義氏の自刃 大浦城合戦 「鮭延越前守聞書」から考える 戦国庄内の覇者大宝寺氏の城 大浦城 四 最上義光の最上平定合戦 1 白鳥十郎の討死 変わる白鳥氏像 白鳥十郎待伏せ合戦 白鳥氏の本拠地を守る城 白鳥城 2 天童頼久の奥州自落 戦国時代の天童氏 天童城合戦 天童城合戦を読む 山形最大級の山城 天童城 最上義光から外城を破られた城 若木楯 戦争と平時の特徴をもつ城 楯岡城 最上下郷八楯の遺構を残す城 飯田楯 3 小国細川氏の滅亡 小国細川氏は管領細川氏と同族か 小国細川氏討伐合戦 小国氏と家臣団が常住した山城 小国城 小野寺氏に備え大改修した城 志茂の手楯 細川一族牛房野氏の城 牛房野楯 4 鮭延典膳の降伏 鮭延城合戦 最上義光の攻城戦のあった城 鮭延城 鮭延城攻め最上義光の陣城 内町陣城 庄内境目の領主古口氏の城 古口楯 群郭状となる庭月氏の城 庭月楯 5 国衆の掃討戦 国衆の掃討合戦 鋭い切岸線で守る城 白岩新楯 重層的な歴史を語る城 左沢楯山城 最上川にたつ河津領主の城 川前楯 障子堀が見事な河津の城 駒籠楯 長大な主曲輪をもつ城 寺内古楯 6 村の城消失 戦国戦争と村の城 高い裏山にある村人が避難する城 里楯 五 最上義光の庄内掌握と敗 庄内掌握合戦 十五里ケ原合戦 戦国庄内の覇権を争った砂越氏の城 砂越城 検地反対一揆で占領された城 観音寺城 出羽・越後境目の高峻な城 小国城 千人全員が撫で切りされた城 名川楯 階段状に曲輪を重ねる城 谷木沢楯 置賜で唯一落城した城 鮎貝城 |
六 仙北干戈 仙北合戦 ぐるりと鋭い切岸線で守る城 片平楯 道を抑える高峻な城 高堂楯 七 最上義光と伊達政宗との合戦 中山要害合戦 政宗が築城し景勝が改造した城 舘山城 山形最古の石垣をもつ蒲生氏の城 中山城 伊達氏の城造り技術を結集した中山要害 岩部山楯 八 慶長出羽合戦 畑谷城合戦 長谷堂合戦 掃討合戦 出羽合戦で上杉軍と対峙した城 長谷堂城 上杉軍から撫で斬りされた城 畑谷城 上杉軍に備え要塞化した城 高楯城 上杉軍進攻に備え大改造した城 成沢城 出羽合戦で落城した城 八ツ沼城 置賜からの道を塞ぐ城 秋葉山楯 技巧的な特徴をもつ城 源治楯 最上川を抑える城 名木沢楯 九 最上家改易 接収された最上氏の城 義光が拡張整備した山形最大の城 山形城 正保城絵図に描かれた最上氏の城 東根城 山頂本丸に城主屋形のあった城 延沢城 大石田河岸を守る城 土生田楯 原型は聚楽第型の城 新庄城 最上川随一の河岸を守る城 清水城 仙北との境目の城 金山城 特論 最上家改易を考える 一 『奥羽の驍将 最上義光』の説 二 最上家改易時の城 三 改易にいたるまで 長子義康は天童頼貞の外孫 長子義康の殺害 家親の清水義親討伐 家親の急死 家信の襲封と最上家改易 四 最上家改易の原因 義康の殺害 家親の急死 家信の襲封 「戦国山形の合戦と城」関係年表 あとがき 【著者略歴】 1950(昭和25)年、山形県東根市生まれ。 山形大学人文学部文学科史学専攻を卒業。現在、日本考古学協会員、中世城郭研究同人。主な著書に、『南出羽の城』(高志書院、2006年)、『南出羽の戦国を読む』(高志書院、2012年)、『最上義光の城郭と合戦』(戎光祥出版、2019年)、『山形の城を歩く』(書肆犀、2020)がある。 |