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鹿角市八幡平トロコから岩手県松尾村までの、全長48キロメートルの観光道路が、八幡平アスピーテラインである。
この道路に沿って、いくつもの温泉が点在するのが八幡平温泉郷で、その一角に、平成10年10月にオープンしたのが、日帰り温泉保養施設「ふれあいやすらぎ温泉センター ゆらら」。
ゆららは、鉄筋コンクリート造り2階建てで、1階に温泉がある。浴場は男女同じ広さで、いずれも内ぶろ、ジャグジー、サウナ、露天ぶろが付いている。ただ南側の浴場に寝湯、北側の浴場に打たせ湯があるため、交互に使用できるよう、男女日替わりになっている。
使用する温泉は、近くの大沼(おおぬま)地熱発電所が発電用に汲み上げたものである。およそ110度の熱水で水を沸かして発電する過程で、 68.8度まで冷えたものを源泉としているというから、ちょっと珍しい。
浴場のサウナは窓付きになっており、周囲に広がる八幡平の自然を見ることができる。
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1階にはほかに、レストランやトレーニング機器を配置したリフレッシュルーム、観光情報などを提供する「ふれあいギャラリー」などが設けられている。
そのギャラリーでは、パソコンやパネルで八幡平周辺の温泉施設を紹介しているほか、大型プラズマディスプレイで、八幡平の四季や観光情報を知ることができる。2階には研修室、相談室などがある。
またゆららの周辺には、温泉ホテルがたくさんあるので、それらのホテルと競合しないよう、ゆららは日帰りの温泉施設となっている。
鹿角市では、ゆららを温泉情報や観光情報の発信基地、八幡平温泉郷全体をピーアールしていく基地としたい、との思いで建設を進めた。
八幡平温泉郷にある他の施設と関連させながら、八幡平地域の中心施設として発展させていきたいとの願いが込められている。
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ゆららの周辺には、秋田八幡平スキー場や、高山植物が咲き乱れる大沼湿原などすばらしい環境があり、森林浴とセットにして四季折々の散策を楽しんだりする人を多く見かける。
また、国立公園内の自然や動植物の資料を展示した、八幡平ビジターセンターもあり、ゆららは新たな観光拠点として期待される。
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