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碇ヶ関(いかりがせき)温泉は、津軽藩主が代々入湯したといわれている由緒ある名湯。伊能忠敬(いのうただたか)や吉田松陰といった名士もこの地を訪れた際に碇ヶ関温泉に入ったという。明治から昭和にかけては、陸軍の保養所としても利用された。古くからの湯治場である「碇ヶ関簡易保険保養センター」は、「碇ヶ関温泉会館」と平川をはさんだ対岸の村役場近くにある。源泉は「温泉会館」と同じだ。
「簡易保険保養センター」は、郵便局の簡易保険加入者の福祉を増進させる目的で全国につくられた施設で、通称「かんぽの宿」として親しまれている。簡易保険に加入している人は少し安く利用できるが、もちろんそれ以外の人も利用可能だ。
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白い壁にうすいグリーンの屋根の、明るいイメージの建物が、背後の山々に調和している。宿というよりホテルといった風格の建物だ。3階建ての大きな建物で、中には温泉大浴場、レストラン、客室、売店、ゲームコーナー、カラオケルーム、麻雀などがあり、娯楽施設も充実している。
広々とした浴室には、曲線をうまく使ったかわいらしい形の大浴槽、泡風呂のほかに箱蒸しサウナがある。無色透明のさらさらしたお湯で、神経痛、胃腸病、手術後の療養などに最適だ。シャンプーや石けん、ドライヤーなどの備品が置いてあるし、タオルや浴衣のレンタルもしているので、手ぶらでふらりと入館しても大丈夫だ。
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客室は全室冷蔵庫、トイレ付き。和室、洋室のほかに身障者用の客室もあり、車椅子に対応した設備になっている。
季節によってさまざまな宿泊プランを用意していて、11月1日から7月 日までの平日には、2泊5食付き13000円の「湯治プラン」が利用できる。出張ビジネスマンのための「ビジネスプラン」や秋の「りんご宿泊プラン」、年末年始の「忘・新年会プラン」など「かんぽの宿」ならではのお得なプランがたくさんある。
近隣には古遠部(ふるとおべ)温泉や湯ノ沢温泉など味のあるいで湯が数多く存在するので、周囲の観光も兼ねて訪れるのもいい。
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