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只見町といえば、深い山々に囲まれた自然豊かな町として知られ、その自然を求めて訪れる人も多い。
その伊南(いな)川の畔、深沢温泉には、公営のホテル「季の郷・湯ら里」がある。
場所は深沢地区の国道289号沿いの高台にあり、各所に案内看板が出ているので、すぐにわかるだろう。
広大な敷地にモダンな建物がたたずみ、2階のフロントに上がると、豪華な雰囲気に包み込まれる。館内には至るところに木が用いられ、木肌のあたたかみを感じさせる。
ロビーで特に目をひくのは銘木のテーブル。これは田子倉(たごくら)ダム近くの山で伐採された樹齢800年の巨木から作られた逸品。値段は何と120万円というから驚きだ。
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大浴場には男女入れ替え制で「郷の湯」と「季の湯」があり、それぞれ外に面して全面ガラス張りになっており、庭園や周囲の山々を一望できる。泡風呂のほか、ミストサウナとドライサウナも完備。
開放感あふれるふたつの露天風呂は、少し意匠が異なり「季の湯」の露天風呂は長方形の岩風呂、「郷の湯」の方は曲線が美しい繭(まゆ)形。どちらも庭園の中に作られており、落ち着ける。
源泉は隣接する「むら湯」と同じだが、こちらの方は鉄分を抜いて給湯している。そのため、お湯はサラサラした無色透明に仕上がっている。
埼玉県から来たという20代の男性は、バイクツーリングの途中に看板を見つけたので立ち寄ってみたという。「こんな立派な施設があるなんて知らなかった。最近は各地の温泉巡りにハマっているけど、ここの露天風呂は最高だったよ」と満足そうに話す。
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浴後は無料の休憩室でくつろいだり、ロビーのソファに座って談笑してもいい。売店「ふきのとう」では、地元の特産品がたくさん並ぶ。よく売れるのは「只見みそ」(700円)や当ホテルオリジナルのお米「う米」(2キロ・980円)など。
また客室には、和室と洋室が用意され、どちらも只見の自然を感じながら、のんびりした時間を過ごせる。
さらにはコンベンションホール「ゆきつばき」やレストラン「ゆきんこ」、カラオケルーム「ひとりしずか」などもある。
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