山形県 ひろしげびじゅつかん 広重美術館 |
東北おもしろ博物館(加藤貞仁著)より |
おもしろ博物館 | 山形県天童市 |
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初代歌川広重「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」 安政4年(1857)制作 |
初代歌川広重の肉筆絵。右は「吉野之桜」、左は「龍田川之紅葉」 嘉永年間(1848〜1854)制作 |
二代歌川広重「諸国名所百景 加州金沢大乗寺」 安政6年(1859)制作 |
天童の広重美術館に行って感心したのは、初代ばかりか、四代目の作品まで収集していることだった。二代目は初代に作風がよく似ているが、文明開化の後に活躍した三代目には、どこかあっけらかんとした明るさが感じられた。それは、見比べて初めてわかったことだ。 私などは、初代の花鳥画、つまり花や鳥を描いた絵が、何とも言えず好きだ。風景画もそうだが、自然に対する温かい視線が何とも言えず、良い。 展示室を見て回り、二階に上がってびっくりした。国内で開かれた美術展の膨大な量のカタログ、つまり画集が収蔵された図書館になっていたのだ。どれも美しいカラー印刷で、自由に閲覧できる。学芸員さんは「これから、もっと充実させますよ」と言う。 私もしばらく、画集を観覧した。「一粒で二度おいしい」ような美術館である。 |
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