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町の東側は工業団地、西側には田園と牧草地が広がる金ケ崎町(かねがさきちょう)。金ケ崎パイロット地区と呼ばれる高原地帯には、緑の牧草地がゆったりと広がる。ところどころにリンゴ畑が点在し、どこか北海道を連想させるところだ。
ここに、毎分480リットルという恵まれた湯量の温泉が湧出し、岩手県内では88番目に誕生したことから「寿の湯」と名付けられた温泉施設が昭和48年開業した。
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広々とした高原にある寿の湯は館内ものびやかにつくられている。内湯も広く明るくてゆったりとしているが、ここの自慢は大きな露天風呂。豊富な湯量を生かした大きな浴槽がしつらえられ、絶えず新鮮な湯が湧き出している。露天風呂につかりながら味わう高原の空気は最高においしい。
もうひとつの名物は、大きな露天風呂の向こうにある牛乳風呂だ。「牛乳風呂の入り方」という注意書きが貼ってあり、入る人が牛乳缶から新鮮な牛乳をひしゃくに1杯汲んで、浴槽に入れるというものだ。殺菌消毒はしていない牛乳なので、飲むことはできない。実際に入れてみると泡風呂になっているこぢんまりした浴槽の中はたちまち白濁して、牛乳の香りが立ち上る。湯上がりは体中がしっとりとし、効果てきめんだ。
また、温泉の泉質はナトリウム―塩化物泉で、かなり塩辛い。これが切傷や火傷によく効くのだそうだ。飲用すれば消化器病や便秘にも効果があるという。ここに来れば、温泉と牛乳風呂で健康と美容の、両方の効果が得られるというわけで、女性客に特に人気がある。
休憩は有料の大広間(一人900円)と個室(一人1100円〜)があり、大広間は地元の常連さんでいつもにぎわっている。
近所には三つのゴルフ場や、車で20分ほどのところに、岩手県南随一の夏油(げとう)高原スキー場があってスポーツやレジャーの帰りに利用する人も多い。
また、星空が素晴らしいところなので、詩情豊かな草原の1軒宿に泊まり星を見ながらのんびり露天風呂に入るのもよいだろう。
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温泉が豊富に湧き出す
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