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「道の駅」とうほくガイド(無明舎出版編)より |
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福島市から秋田市まで全長約298キロメートルの長い国道13号沿いにある道の駅「かみおか」は、秋田県内陸南部の大曲市から秋田市に向かいおよそ15分北上すると左手に現れる。 国道13号は藩政期の大動脈、羽州街道をなぞり、東北地方を縦断している。神岡町は玉川が雄物川に合流する地点で、水陸の物流拠点として江戸時代から栄えており、通行者のために人足や馬を提供するサービス施設である「駅伝馬役所」が置かれていた場所でもある。 この道の駅は、一里ごとに盛土をして木を植え、旅人に距離を教え、憩いの場を提供したかつての一里塚跡の横につくられたため「茶屋っこ一里塚」と名づけられた。 | ||
この一里塚は日本橋から数えて133番目のもので、道路の左右に残っている。塚が道の両側に残っているのは秋田県内でも数少なく、原形をとどめた一里塚跡として、県の指定文化財となっている。 |
レストランを併設した物産館は、神岡町の特産品を中心に魅力ある物品をとりそろえている。 中でもお奨めなのはアイスクリームで、3種類のサツマイモ、カボチャ、ゴマなどをねり込み独特の風味を出している。甘さがひかえめで、町営笹倉牧場の新鮮乳を原料としていてクリームの味も生きている。 これは隣接する「農林水産物処理加工施設」で町内の農家の女性グループによって手作りされているものだが、このグループではバリ島在来の有色米「紫黒米」を改良したもち米、「朝紫」を使った加工品づくりにも取り組んでいる。鮮やかな色が特徴で、大福やおやきなど、古代米のお菓子として好評だ。 ほかに味噌、漬物、種々の餅菓子、缶詰類が製造され、物産館に並べられている。餅菓子のうち「三杯みそ」は神岡町の伝統食品「笹まき」とともに人気商品となっている。 神岡町は畑作が盛んで、サトイモ、ゴボウの旬の時期には館外のテントでも販売される。 2階は六角錐形の展望レストランで、「茶屋っこ弁当」(1500円)、「神岡牛ハンバーグ定食」(1000円)、「稲庭天ぷらうどん」(750円)などが食べられる。 物産館に向かって左に無料休憩所があり、観光案内・道路情報サービスシステム、大型テレビ、給湯茶器を備え、広々と敷かれたカーペットの上でのんびり横になることもできる。 またこの道の駅は東北で初めて太陽光利用の発電を行っている。夏期は休憩所やトイレの照明に、冬期は道の駅構内歩道の融雪に使っている。 |
一里塚のサイカチの木 | 広々とした無料休憩所物産館 | 2階の展望レストラン |
●かみおか温泉嶽の湯(車で5分) 0187-87-1700 ●かみおか嶽雄館 野球専門の博物館。神岡町は少年野球発祥の地とされている。 0187-72-2501 ●羽黒山いこいの森(車で10分) 昔、遠くの霊場にお参りすることが難しかった人々のために篤志家が33体の観音像を建立した信仰の森。 問合せは、神岡町企画振興課 0187-72-2111 | 宿泊もできる「かみおか温泉嶽の湯」 |
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数値等のデータは1999年現在のものであることをご了承下さい。 |