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「道の駅」とうほくガイド(無明舎出版編)より |
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国道4号を福島市中心部から郡山市方向に20分ほど向かうと左手にある。国道4号は東北一交通量が多い道路。にも関わらず福島県内沿線では唯一の道の駅だ。それだけにたいへん重宝がられ、利用者も多い。 道の駅の名前の由来にもなった「智恵子」は、明治から昭和初期にかけて活躍した彫刻家・詩人、高村光太郎の妻。智恵子を詠った「あどけない話」と題した詩の中には「阿多多羅山(あだたらやま)(安達太良山)の山の上に/毎日出ている青い空が/智恵子のほんとの空だといふ……」という一節があり、智恵子が故郷、安達を生涯に渡って愛したことがうかがえる。 ここは、智恵子の言う「本当の空」を遮るものがない広くて伸び伸びした空間。アーチ状に横長の建物は、天井付近に大きく窓を採ってあり、日光がふんだんに降り注ぐ。 |
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近くには明治時代の造り酒屋でもあった智恵子の生家があり、智恵子の部屋がそのまま残されている。生家の裏庭には「智恵子記念館」があり、紙絵作品などが展示されている。 他に見所としては、子供連れに人気の「安達ケ原(あだちがはら)ふるさと村」がある。ちょっとした穴場として知られているのは阿武隈川(あぶくまがわ)と岩場が作る自然美「稚児舞台(ちごぶたい)」。どちらも車で5分程度。 |
ここの自慢は何と言ってもサービス提供の充実度。トイレや観光情報コーナーといったあたりまえの施設を、いかに気持ちよく喜んで使ってもらえるかということへの配慮が行き届いている。 「おもてなしトイレ」はその名の通り、もてなす気持ちでメンテナンスワーカーという掃除係が常に清潔に保っているというだけあって鏡までピカピカ。観光、道路、宿泊情報をパンフレットやインターネットで入手できる「情報ロビー」は情報の充実ぶりと24時間利用できることが喜ばれている。 「情報ロビー」に隣合せる地域物産コーナーでは、福島県北地区の代表的なふるさと産品が取り揃えてあり、中でも蒸したての「玄米パン」「香り豆パン」(各100円)、甘味噌を生地に練り込んだ「後昼飯(ごちはん)」(300円)が人気。腹ごしらえには、地元の食材を使った人気メニューが数多くある「レストランあだち」があり、時間がない時に便利な軽食コーナーやコンビニエンスストアまで揃っている。 「らぁーいす館」では、安達の牛乳と食材を使った手造りアイスと、安達産のコシヒカリをその場で精米し販売している。毎日開かれている「青空市場」の野菜や花、漬物とともに好評で、新鮮な農産物目当ての利用客も多い。 |
開放的な軽食コーナーと情報コーナー | 大型テント内での農産物販売 | 焼きたての「後昼飯」 |
●智恵子の生家・智恵子記念館 0243―22―6151 ●安達ケ原ふるさと村 0243―22―7474 ●稚児舞台 問合せは、安達町役場観光協会 0243―23―1221 | |
「智恵子の生家」 |
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数値等のデータは1999年現在のものであることをご了承下さい。 |