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「道の駅」とうほくガイド(無明舎出版編)より |
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盛岡市から国道4号をおよそ20分南下すると左手に現れる。入り口に建つ、酒箒(さかぼうき)(杉玉)という杉の葉で作った玉を吊るしたシンボルタワーが目印だ。 石鳥谷町は「南部杜氏(なんぶとうじ)」発祥の地として、南部の酒造り350年の歴史を持つ。「南部杜氏」は越後杜氏、丹波杜氏とならび、日本三大杜氏に数えられている杜氏の名門。江戸時代、南部藩主の御前酒として毎日盛岡城へ運ばれた酒造りの技が現代へと伝えられたのだ。その技を受け継ぎ、磨きをかけて、今も全国350ほどの酒蔵で1500人もの南部杜氏が活躍している。 「南部杜氏の里」は建物全体を酒蔵のイメージで統一。実際に酒蔵として使われていた土蔵を解体、復元した貴重な建物もあり、江戸時代へタイムスリップしたかのような感覚に陥ってしまうエリアだ。 |
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町の歴史や文化がほとんどここに集約し紹介されていると言ってもよいくらいだが、他の見どころとしては、町を流れる葛丸川の上流「葛丸川渓谷」。滝や奇岩など変化に富んだ景勝で紅葉の時期が最も見ものだ。また、詩人宮沢賢治の故郷である花巻市が南に隣接している。 |
まず入り口を入ってすぐ左手にあるのは「南部杜氏伝承館」。江戸時代末期の酒蔵を解体移築して、復元したという建物だ。館内には、使い込まれた巨大な桶や酒造道具が所狭しと並んでいる。杜氏の歴史や酒造りを映画やパソコンで見ることもできる。 隣の建物は「酒匠館」。物産コーナーとレストランが入っている。物産コーナーでは、手に入りにくい吟醸酒など地酒が並び、試飲もできる。 「酒まんじゅう」(8ケ入・600円)、「酒ケーキ」(五合升サイズ1ケ入・1050円)のような菓子類はその日の朝製造したものを売っている。 食事処「りんどう亭」には、うどんに酒を練り込んだ郷土料理「ひっつみ定食」(1000円)の他に「酒味天ぷらうどん」(850円)が、コシがつよくておいしいと好評。 駐車場を挟んで向かい側には、酒の図書資料と酒器を集めた「酒の図書館」と、国指定の重要有形民俗文化財の指定を受けた貴重な酒造用具を数多く展示している「歴史民俗資料館」がある。 |
「歴史民俗資料館」 | 「南部杜氏伝承館」 | 「南部杜氏」が造った日本酒を販売 |
●葛丸川渓谷 問合せは、石鳥谷町商工観光課 0198―45―2111 | |
葛丸川渓谷の「一の滝」 |
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数値等のデータは1999年現在のものであることをご了承下さい。 |