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「道の駅」とうほくガイド(無明舎出版編)より |
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東北自動車道を大和インターチェンジで降り、県道の大和松島線を松島に向かって走ると15分ほどで左手に見えてくる。 入り口には櫓を模した看板がそびえ立ち、その奥に、大きな蔵か城を思わせる堂々とした白壁の建物が2棟並んでいる。大半の道の駅は国道沿いにあるのだがここは県道沿いに建っている。交通量や充実した設備等を考慮しても交通の要所として認められたというわけだ。 政令指定都市仙台市近郊ながら豊かな自然に恵まれ、日本三景の松島へも15分ほどで行くことができる大郷町。ここは、伊達政宗公の命で遣欧使節としてスペイン、ローマに渡った支倉常長公が晩年を過ごした地でもある。常長公が洗礼を受けて帰国した当時、国はキリシタン禁制を敷いていたため、常長公が処刑されないように政宗公の配慮で隠棲させたのである。 |
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その支倉常長が葬られている墓は、人里離れた林の中に建っている。命日には祭りが催され、今も常長公の偉業を町全体で讃えている。また、その近くには、温泉と地ビールが楽しめる「夢実(ゆめみ)の国」がオープン。数種類の温泉と「松島ビール」を開放的な雰囲気で楽しめるとあって人気を集めている。 |
向かって右側の建物はレストラン、売店・物産直売所・ファーストフードなどが入った「物産館」である。売店でまず目に留まるのはモロヘイヤ。栄養価が高く、町の特産品となっている。フリーズドライの「モロヘイヤパウダー」(500円)や秋田の稲庭うどんとモロヘイヤをドッキングした「モロヘイヤ乾麺」(1000円〜)からお菓子、お茶に至るまでモロヘイヤ尽くしだ。また、ササニシキの麹(こうじ)で作る「大郷みそ」(500円〜)も隠れた人気商品。 レストランは1階の「郷のさと」、2階の「ハポン」があり、モロヘイヤ料理や「大郷牛」の焼き肉が味わえる。1階の売店の奥には、大郷町の歴史や特産品の展示コーナーもある。 向かって左側の建物は特産品の加工作業室や加工実習室がある「開発センター」。ここの売り物である「参加型」の施設だ。特産品を使った料理教室や味噌作り講習会に参加できるとあってリピーターも多い。 道路を挟んで向かい側には、大郷町ゆかりの支倉常長公ら使節団が乗った船をイメージした、木造のアスレチック施設を備えた「郷郷ランド」があり、子供たちの格好の遊び場となっている。 |
子供に人気の「郷郷ランド」 | 物産売店と休憩コーナー | 2階のレストラン「ハポン」 |
●町立大窪城址公園 伊達家の家臣・大松沢氏の居城跡。 400本もの桜が見もの。 ●支倉常長の墓 (支倉常長メモリアルパーク) ともに問合せは、大郷町商工観光課 022―359―4921 ●夢実の国 022―359―5555 | |
地ビールと温泉の「夢実の国」 |
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数値等のデータは1999年現在のものであることをご了承下さい。 |