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山形市の黒沢温泉地区に昭和49年8月オープンした厚生年金くろさわ荘が前身である。同荘の設置に際しては山形市の要請で軽費老人ホームを併設し(20室)、土地は市が無償で貸与していた。その後施設の老朽化が進み、土地も有償化されたため買い取って、新たに立て替えたのが「ハートピア山形」という訳だ。もちろん旧施設解体に先立って、ホームに入居していたお年寄りたちはそれぞれ他のホームや自宅などに移っている。(財)厚生年金事業振興団の運営。平成11年4月、全面リニューアルオープン。「ハートピア」の名に込められた〈まごころ・やさしさ・ふれあい〉のモットーは、老人ホームを併設していた「くろさわ荘」時代の精神を継承しようとの気持ちからという。
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施設のスケールや内容は全く一新、昔のイメージは無い。打ちっぱなし のコンクリート壁が涼感を醸し出す鉄筋5階建ての大規模な建物に客室36室(和室20・洋室11・和洋室5。うち身障者対応客室1。宿泊定員104名)、大宴会場(114畳。2分割可)、小宴会場(24畳。2分割可)、大会議室(200名収容)、中会議室(80名収容)、小会議室2室(30名&20名)、展望大浴場(男女各1。バイブラ・露天風呂・遠赤外線低温サウナ付き)、リラックスルーム(日帰り入浴者用休憩室)、チャイルドルーム、レストラン(126席)、ゲームコーナー、娯楽室(麻雀)、カラオケルーム2室を備える温泉リゾートホテルに生まれ変わった。
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最上階(5階)にある自慢の展望大浴場からは蔵王連峰を眼前に一望できる。同じ階のリラックスルームは2方向がガラス張りで、眺めが特に素晴らしい。客室も全て東向きに配され、蔵王連峰を見ることができる。浴槽は「くろさわ荘」より格段に大きくなり、倍の湯量を注いでいるという。
身障者対応客室を含む和洋室と洋室にはそれぞれバス・トイレが付き(バスは沸かし湯)、和室も全てトイレ付き。宴会場は床の間をレールで簡単に移動して2つに仕切れる方式になっている。
黒沢温泉は山形市街地と上山(かみのやま)の中間にあるので、両市の数多い観光スポットを好みに応じて回るのもいい。高齢者だけでなく家族連れや若者にも十分対応できる内容を整え、「静けさと蔵王の眺望」が魅力の「ハートピア山形」は、宮城・埼玉・東京・横浜からも多くの客を迎えている。
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