んだんだ劇場2007年6月号 vol.102

No13− 散歩、フィットネス、腰痛−

こともなく、ごく普通のGWでした
 例年通り、恒例の仕事漬けGWで、あいもかわりません。忙しいから仕事をしているわけではありません。ぼっ〜っとするのがイヤなので、無理やり新聞連載などの原稿を2ヶ月先まで書いたりしてます。時間がいくらでもあると原稿はなかなかはかどりません。
 28日は三ツ森山に登ってきました。400メートル台の小さな旧雄物川町と旧東由利町にまたがる一等3角点の山です。この日は快晴、山頂には全国に24ヶ所しかない天測点用の大きな石座がありました。
 GWは気持ちいい山登りから幸先のいいスタートを切ったのですが、その後がいただけません。ダラダラ机の前に垂れ込めているだけで、一向に仕事ははかどりません。気分転換に実家を訪ねて弟夫婦と同居している母親のご機嫌伺いで、時間をつぶしました。エアロビのレッスンにも出ました。でも腰が重くて(比喩でなく本当に)身体の切れがいまいちなのです。翌日はタイ式マッサージをやっている元エアロビの先生を紹介してもらい、腰痛体操をしてきましたが、これはまあリフレッシュですね。目標にしていた原稿の6割がたはできたのですが、それが5月5日で、もうほとんどGWは終わってます。
 5日の午後から、腰痛がよくならず(たぶん登山やウオーキングの筋肉痛)近所の整骨院に行くと、「背中の筋肉が疲労で悲鳴を上げている」のだそうで、その整体(スポーツマッサージ)でかなり身体が楽になりました。これに気をよくして街を歩いてきました。中心部のホテル内にあるうどん屋で天ぷらを肴に昼酒を一杯。ココラボというギャラリーを覗いて、川反を横断し、駅裏に出て、近所にオープン予定のスポーツクラブの見学会に参加し、フラフラにながら帰ってきました。なんとも情けない話ですが、毎年GW はこんなんです。
 私のGWは、5日午後の散歩のひと時が、まさにハイライトでした。
(あ)
改装工事の終わった事務所
昼からうどん屋で一杯
川反を流れる旭川も曇り空に映えている

オヤジのフィットネスは満身創痍
 身体を動かすようになってから常に身体のどこかが痛い。近所のスポーツクラブに通いだしたのは2月初旬、すぐまんべんなく筋肉痛になり、これは当然として、3月から山登りを始めたら、腰が痛くなった。腰痛は初めての経験で、けっきょく完治するまで2週間かかった。タイ式マッサージや整体、整骨院にも通ってみたが、病気というよりスポーツ疲労が腰に溜まった、というのが正解のようで時間とともに直った。登山後の筋肉痛をやわらげようとストレッチ、ふとした拍子に頭をマットに強く打ち付け鞭打ち症になり、整骨院で治療したのはつい昨日のことだ。3日前の太平山登山がきつくて、足の筋肉がパンパンに張って歩くのもままならないときだったので、もっとも無防備な首に疲労のかたまりがバーンと直撃砲を食らわした感じ。
 それにしても、ちょっとハードスケジュールだ。腰痛を抱えたまま12、13の両日は、鶴岡で10キロウオーキングと羽黒山4キロ登りのイベントに参加、その疲労も取れない3日後に太平山に登っている。翌日もストレッチのためスポーツクラブで汗を流し、夜の散歩もほぼ欠かさず1万歩歩いている。どうみても60オヤジの運動量ではない。不思議なのは麻薬でもやってるかのように「疲れない」こと。疲れないから毎日トレーニングをする。でもその疲労は表面に出なくても、どこかでちゃんと蓄積されていて、ふとした拍子にケガや痛み、病気として身体に顕在化する。「疲れない」というのは一番警戒すべきことなのに、ついつい調子に乗って油断して、最後はぶっ倒れてしまう。わかっちゃいるけど止められない。最悪なのは運動中よく「足がつる」こと。「こむら返り」というやつだ。医学用語では「有痛性けいれん」というのだそうで、エアロビや山登りの最中、寝ているときに意思とは無関係に(運動に関する筋肉は脳の指令で動く)、急に筋肉が縮む。この筋肉(足)の急速収縮のことを調べてみると、詳しいメカニズムは医学の世界でもわかっていないのだが、「体力に合わない無理な運動をしていると起こる可能性がある」という。そうか、やはりハードトレーニングが原因だったのかも。いやはやオヤジのフィットネスは難しい。
(あ)
鶴岡・湯野浜でウオーキング大会のあとの余興
オヤジ、へろへろで太平山登頂に成功
毎日のようにかようスポーツクラブのジム

眠気覚ましの新散歩コースです
 4月、5月と一度も東京に行っていない。6月も今のところ予定は入っていない。忙しいわけではない。県内の山に登ったり、近所のスポーツクラブ通いに夢中になっているだけ。新聞に週一回のエッセイを3本同時に連載するという怠け者には厳しいスケジュールもいちおうなんとかこなしているものの、あっという間の2カ月間だったような気もするし、毎週イベント(アウトドアや連載締め切り)で区切られているためか、それがアクセントになって、やけに長い2カ月間だったようにも感じる。
 6月からはDM、新刊、広告と、またいつもの年4回の販促月間がはじまるので忙しくなる予定だが、そんな谷間にできたとある一日、いつもの散歩コースからちょっと外れた下北出地区(大学病院の裏手でいいのかな)を歩いてきた。何の意味もない散歩のスナップだが、最近このへんをよく歩いている。事務所から歩いて5分もかからない場所にあるのだが、小さな森が残り、なんだか辺鄙な村に迷い込んだような錯覚に陥るほど、市郊外とはイメージが違う集落があり、好きな場所だ。小高い森の中に、たぶん集落全員のものだろうお墓があり、その入り口には障害者施設や介護施設の建物が何棟も建っている。田んぼの中に中学校があり、横にはバブルのときに建てられて廃墟となった高級テニスクラブ跡が無残なまま残っている。鎮守様がいて、旭川がゆったり流れ、のんびりとした田植え風景も見られる。路上で会う人はほとんど老人だけである。
 最近はひんぱんに身体を動かしているせいか、午後2時頃になると無性に眠くなってくる。そんなときはひょいとここまで出かける。川を眺めたり、子どもたちの体育の授業を見学したり、神社の境内でボーっとしているだけだが、お気に入りの眠気覚ましコースである。
(あ)
後方に小さな集落がある
森全体がお墓
ま、あまり意味はない
ねぎぼうず


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