仙台散歩――青空だけで丸もうけ
年末は施設に入っている義母が里帰り、新年になると湯沢の母親を温泉に連れて行った。そんなわけで自分の正月休みはなし、だったので、この3連休(10,11,12)を自分の正月休みだった。
初日はジュネネス栗駒へ一人ぼっちのスキー行。もちろんゲレンデスキー(というのも最近小生の周りでは「山スキー」ブーム、まだ買わないのか、という意地悪な質問がひっきりなし、なので念のため)。
朝から吹雪の荒れ模様。スキー場はそれにさらに輪をかけた猛吹雪で、滑るのを断念。吹雪の中を滑っても面白くない。横手駅前の温泉にはいってスゴスゴ帰ってきた。温泉にはいっただけ、という1日だったが、車中、新聞連載のテーマを突然思いついた。何を書こうかずっと悩んでいたので、ま、これだけでも収穫か。
2日目は仙台。今回初めて会員になった「大人の休日倶楽部」パスを使う(5パーセント電車代安くなる)。吹雪の秋田から青空の仙台へ。「青空だけで丸もうけ」という言葉がなんの脈略もなく浮かぶ。2,3人の方に電話連絡して用事は終了、あとはまったくの自由時間。駅中で昼酒でも飲もう、とうろつくが、どこも満杯ではいれない。ホテルにチェックインして街に出る。昔に比べて仙台には若者が圧倒的に多くなり、美人も目立つようになった(昔はいなかった)。やたら「牛タン」の看板を掲げた店が多いのも気になる。いつも行くアウトドア用品「モンベル」にはいるが何も買わず。エライッぞ、自分。お気に入りの「二十陸」という蕎麦屋は店を閉めていた。駅中にある立ち食い寿司「北辰寿司」も行列で入れなかったし、もうどうでもいいチェーン蕎麦屋に入ると、ジャガバターは半生、蕎麦ミソは氷のように冷たくて、蕎麦を食べずに出てきてしまった。
3日目、11時間熟睡。このところホテルのほうがよく眠れるのはどうしたわけか。ホテル近くの喫茶店で小1時間、ボーッとする。そこから歩き出し、登りのきつい仙台城址をぐるりと一周し、東北大川内キャンパスに降り、校内を探検、ついでに阿部次郎の「三太郎の径」を歩いて、駅まで戻ってくる。5キロ以上は歩いた勘定だ。朝はサンドイッチにコーヒー、昼はせいろ一枚、夜は電車で牛肉弁当、酒を飲まない旅というのも久しくなかったこと。
誰とも会わず、口もきかないひとりぼっちの3日間の休みが終わった。
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