1994年に1冊目の本が出た田口昌樹著「菅江真澄読本」が、今月刊行された「菅江真澄読本5」をもって一応の完結を見ました。「いちおう」というのは視点を変えた真澄像の単行本企画が同じ著者の手によってこれからも続くからです。足かけ8年にわたり5冊のシリーズを出してきたわけですが、膨大な真澄の日記からキーワードを抜き出し、そこからこの謎の多い江戸の紀行家の全体像に迫ろうというユニークな企画意図は、この5巻でほぼ果たせたと思っています。小舎では完結を機に5冊本セットのパンフを作り、大々的にマスコミや読者にセット本を売り込む作戦に突入しています。
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