今回の台湾旅行で一番印象に残ったのは、子供みたい…と笑われてしまいそうなのですが、「台北市立動物園」です。最初は、「日本とは違う動物が見られるかも…」という軽い期待で行ったのですが、動物の種類よりも、動物園の規模に驚きました。山の斜面にあるということもあって、動物たちがいるところには小山や滝、沼などがあり、日本では考えられないくらい広いスペースがとられていました。それぞれの動物のコーナーは複雑な形をして入り組んでいて、ところどころに東屋や、岩の間から中を覗けるような穴があり、そこから動物を見るのです。動物たちは思い思いの場所でくつろいだり、餌を食べたり、遊んだりしているので、東屋があって動物のプレートと説明書きがあっても、動物の姿が見えないことも多いのですが、ずっと歩いていくとどこかで見つけることができます。動物を見ている時間よりも歩いている時間の方がずっと長いような感じがしましたが、動物たちの姿は、今までに見たどこの動物園よりも自然でのびのびしていたと思います。熱帯の動物、砂漠にいる珍獣など、珍しい動物もたくさん見ることができました。
動物園であまり長い時間を過ごしてしまったため、その日のスケジュールはとても過密になってしまったのですが、夕暮れ時に行った「烏来(ウーライ)」という場所も、とても魅力的でした。山あいのくねくねした道を40分ほどバスに乗って行くので、秘境ムードは満点。山の中にある小さな町で、川辺に温泉が湧き、山奥の方には滝や、先住民の暮らしや踊りを見ることができる文化村などがあります。着いた時間が遅く、山奥へ行くトロッコが終わってしまっていたのがとても残念でした。一部の店を除けば観光地的な俗っぽさはあまりなく、川原には、ゆっくりとお湯につかる人、テントを張ってバーベキューを楽しんでいる家族、川遊びをする子供たちなど、オフを楽しむ台湾の人たちがたくさんいました。
2日間台湾の台北付近を見てまわって、驚いたことが2つあります。ひとつは、3人乗り原付バイクです。日本では2人乗りも違反なのに、向うで2人乗りは当たり前、お父さんとお母さんの間に子供をはさんで3人乗り、目にした中で最高人数はお父さん、お母さん、子供、赤ちゃんの4人乗りです。はたから見るとハラハラするくらい危険に思えるのに、乗っている人たちはすっかりくつろいで気持ちよさそうに煙草をふかしていたりするから、なおさら驚きです。
もうひとつは、犬が多いことです。市場に行けば道のあちこちにごろんと寝転がっているし、買い物に来たお母さんは犬を抱いたまま店に入り、買い物をしていました。食べ物を扱っていても、犬の出入りを禁止しているところはないようです。原付バイクに3人乗りプラス犬1匹なんていう光景も見ました。
とにかく、にぎやかで活気があって、日本よりもおおらか、というのが、私の台湾に対する印象です。
(柴)