2018/1/24

 1月22日(月曜日)の夜9時前に東京・銀座にいた雪国からの来訪者はめずらしい風景を目撃したそうです。ほとんど人通りは消えて、タクシーも消え、雪国がめずらしいアジア系の来日外国人たちが空に向かってしきりにスマホのシャッターを切り大騒ぎしていたといいます。早目に会社を引けた帰宅者が混雑に疲れ果てて家路についた頃だったのではないでしょうか?雪に大慌ての東京人を尻目に、飲食店のネオンも消え、人も車もスカスカの廃墟のような夜の都心を眺めながら雪の中、傘もささずに銀座から神保町の宿まで帰ったそうです。
 2010年にノーベル平和賞を受賞し、2017年に多臓器不全で死去した、中国の詩人・劉暁波さんの遺書とも言える第二詩集、劉暁波著/劉燕子・田島安江訳「詩集 独り大海原に向かって」2,000円(ISBN978-4-86385-296-9)と、妻・劉霞からの愛の詩集、劉霞著/劉燕子・田島安江訳「詩集 毒薬」2,000円(ISBN〜295-2)が、書肆侃侃房から2月中旬に同時発売になります。毒薬の一節を引用すれば、〜私はこの世の毒薬 雪に覆われ/大地で腐乱した死体 その死体にうごめくウジ虫を/純白だからとだまされないで 死を覆い隠さないで 構造のパラダイスなんていらない ニセ天使の熱烈の視線なんて〜。一匹の魚、一羽の鳥となった劉暁波への切なくかなわぬ恋文。そして同士としてのエール、夫亡きあとも生きるための薬です。自らを民主活動家や詩人などと規定せず、言論を誠実に実践することで自由を希求し続けた劉暁波は、中国民主化運動の象徴的存在として、今もあります。第二詩集「独り〜」は、死が訪れるまで彼を呪縛し続けた「天安門事件犠牲者への鎮魂歌(レクレイム)」、『牢屋の鼠』以降の劉霞への愛の詩「獄中から劉霞へ」、自身を広い世界へと解放した「独り大海原に向かって」を収録しています。

●好評だった「じぃじぃとばぁばぁようこそ数独」に並ぶ入門書。日本数独協会:監修「数独練習帳」1,500円 ニコリは、ゼロからの数独入門書。こんなにやさしい数独があったのかとビックリ!なんとなく数字を書きこんだら、うまってしまった。「あらま」の面白さです。ISBN978-4-89072-899-2

●スクールカウンセラーとして活躍する内田良介著「子どもたちの問題 家族の力」2,000円 石風社は、不登校・非行・性的虐待・発達障害・思春期危機。子どもたちが抱えるさまざまな問題に大人と家族はどう向き合えるか?を語ります。明るい不登校、里親という生き方、家族再統合、中学生で父親になど。ISBN978-4-88344-278-1

●生活の中に生きている数学を掘り起こし、世間に伝えようという試み。岡部進著「江戸時代の文化思想として算聖・関孝数の『三部抄』を読む」2,000円 ヨーコ・インターナショナルは、現代の我々が使っている西洋数学とは全く違う和算。これを「江戸時代の文化思想」という角度から和算を繙いた書です。ISBN978-4-9905889-2-2

●西郷隆盛をはじめ多くの者が江戸期に、奄美諸島に遠島に処せられました。その実態はほとんど知られていません。箕輪優著「近世・奄美流人の研究」3,800円 南方新社は、はじめてその歴史を掘り起こした研究書。奄美流人史、幕末維新史、薩摩藩政史などの貴重な史料。ISBN978-4-86124-370-7

●大谷が変えた5つの常識。花巻東高校の佐々木監督や日本ハムの栗山監督の語る選手像。岩手日報編・刊「大谷翔平 挑戦」1,300円は、岩手出身で初の米大リーガー入りの決まった大谷選手。岩手で18年、北海道で5年間技を磨き、160キロの球速をマークし、投打二刀流でファンを魅了した姿をいままで取材してきた記者がまとめた記念の書です。ISBN978-4-87201-829-5

●山里に出没するクマたちのおだやかでユーモラスな日常を絶妙な距離感から活写します。加藤明見撮影「秋田にはクマがいる」1,500円 無明舎出版は、クマたちの意外な素顔が楽しめます!ISBN978-4-89544-641-9

●宮崎に残る巨大古墳を研究することから日本の国のかたちを探ります。北郷泰道著「神話となった日向の巨大古墳」2,600円 鉱脈社は、五世紀前半に造られた二つの巨大古墳の謎。神話と史実の結束点に日本古代史の構造を読み解きます。ISBN978-4-86061-684-7

●死の直前から始まり、臨終、通夜の風景を無量光寿の魂となった坂口安吾が自身を眺めながら、全国を掛け巡る評伝です。鳥居哲男著「風と光と波の幻想」1,200円 開山堂出版は、雑誌の連載中から反響を集めた本当の坂口安吾の姿があります。登場する井伏鱒二、太宰治、花田清輝、石川淳などのコメントもふんだんに紹介され、昭和文壇史の一面も。ISBN978-4-906331-51-2

●長島司著「ビジュアルガイド植物成分と抽出法の化学−目的の成分を効率よく抽出するために」2,400円 フレグランスジャーナル社は、使用する溶媒、またアルコール濃度により異なる植物成分が抽出される実際などを、カラーイラストにより感覚的に学べるように解説。ISBN978-4-89479-296-8


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