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![]() 2006年5月4日(木):蘭州市→武威市
予定走行距離269Km 、予定走行時間8.2時間 ![]() 9:00ホテルを出発。今日の計画は蘭州市から武威市まで、国道G312を269Km、約8時間の工程。ホテルでもらった市街地図のお陰で、道に迷うことなく市外に出た。蘭州を出て36Km走ると、青海省方面に行く国道G315と分かれる。G315は青海湖を経由し、タクラマカン砂漠の南を抜けカシュガルまで達する。バイク乗りには魅力的な道の一つ。 武威までの国道G312は工事だらけのひどい悪路。永登県まで100Kmはアスファルトの張替らしい。昼頃には迂回の表示も無く、道路全部を土の山で覆って遮断。片側交互通行とか、旗を振る誘導員なんて親切はない。「迂回の表示くらいしろよ…」と誰にも聞こえない文句を言う。 13:00迂回路を探している時、麺の店を見つけて「蘭州牛肉面」を頼んだ。ここは何といっても蘭州拉面の本場。表面にきざんだネギと香菜がのり、スープは満面にラー油の赤い油が浮いている。牛肉面だが肉は細切れがネギに少し混じるだけ。ところが手延べのしっかりした麺と、ネギや香菜がピリ辛にミックスして感動の旨さ。スープまですすって一杯4元(56円)。 14:00 国道の白い道標が出てホッとする。この時バイクの走行メーターは1,200Km。朝から5時間走って150Kmしか進めない、工事のせいとはいえ情けない。武威到着は遅くなるかと思ったが、ここから一応舗装道路が続く。 15:00永登県から古浪県の間は時々雨もパラついて、セーターにヤッケを着てもひどく寒い。ゴーグルも曇ってしまう。きつい登りのカーブが続き、標高2,500mを越えている。晴れていれば海抜4,000〜6500m、東西2,000Kmの祁連(キレン)山脈が、万年雪を頂いて見えるはずだが、あいにく雨の中。他の車もあまり通らず、G312の最高地点 3,035m「烏鞘峠」に到達。
17:50大きな「涼州」の額を掲げてある城門を通り、武威市に到着。この町は漢代、河西四郡の一つ武威郡が置かれ涼州と呼ばれた。細長い甘粛省のちょうど中央にある、人口193万人の地級市。雷台漢墓、羅什塔、大雲寺銅鐘や文廟(西夏文字の碑がある)など見所が多い。 唐の王翰に「涼州詞」というエキゾチックな詩がある。出征を前に兵士達が痛飲する姿が浮かぶ。夜光の杯は西域からもたらされたガラス製と、酒泉に産する夜光玉で作るものと二つの説がある。夜光玉の杯は、暗緑色で柔らかな光沢を持ち、月の光を受けて輝くという。 葡萄の美酒 夜光の杯 飲まんと欲すれば 琵琶馬上に催す 酔うて 沙上に臥すとも 君笑うことなかれ 古来征戦 幾人か回(カエ)る 市街は意外と小さく「金長城賓舘」と名前だけ立派な、小さなホテルに泊まった。入口のドアを押して入ると、豪華単人房 280元と表示がある。「この部屋は空いてる、いくら?」と聞いたら顔を見ながら90元(1,260円)という。昨日は460元だった。それにしても料金表とのギャップが大き過ぎ。料金表は見栄で高く書いてあるのか、私を見て金が無いと見たのか…。 夕食は家庭料理の店に入り、家常豆腐とセロリと肉の細切り炒めを頼んだ。情け容赦なく大皿の盛付け、ビール大瓶まで頼んで満腹。美味しくて合計15元(225円)。ホテルに戻ったらフロントの女性が「夜は危ないからバイクをホテルの中に入れろ」という。彼女が板を探して入口の段差に置き、バイクを押して玄関ホールに入れた。ワイヤーキーくらいでは盗られるのだろう。
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