101. 2020年1月31日  読み間違い
 歴史モノの出版物は、タイトルに人物名や地名が入ることが多いため、書名を読み間違えて注文してくる方が結構いる。独特の読み方や難しい漢字が入っている場合はそれも仕方がないと思うのだが、読み間違えで一番多いのは「北前船」だ。小舎は北前船についての書籍が多く、注文も多いのだが、これを「ホクゼンセン」と読む人が多いのには驚きだ。こちらとしては「キタマエブネ」という読み方しか念頭にないため、初めて「ホクゼンセンを一冊お願いします」と言われた時にはなんのことかさっぱりわからず、「そういった書籍はありません」と答えてしまった。
 個人で注文してくださるお客さんはもちろん北前船に興味を持っている方なので、こういった読み間違いはないのだが、全国の書店員からの在庫確認の電話でこの間違いはかなり多い。逆に難しい書名などは「間違っちゃいけない」という意識が働くのか、すんなりと読まれることが多い。意外と簡単な漢字ほど読み間違う。『北前船寄港地ガイド』という本があるのだが、これを「ホクゼンセンヨリミナトガイド」と言われた時にはさすがに笑ってしまった。
(M)