119. 2021年2月27日MRI
 後頭部右側、耳の後ろあたりに刺すような痛みを覚えた。痛みは断続的に続き、ひと晩寝ても治らなかったため、心配になって脳外科を受診した。脳外科にかかるのは人生初だ。今まで、頭痛すら経験したことがないのに、突然、強烈な痛みに襲われ、なにか血管系のおおきな病気ではないかと内心ビクビクだった。担当医に症状を話すと、念のためMRI検査をしてくださいと言われた。これも人生初だ。MRIと聞いた時点で、あ、これはいよいよまずいかもしれないという思いが、言いようのない不安となって襲ってきた。MRIに入って検査をしている間(約20分)も「リラックスしてくださいねぇ」という看護師の言葉とは裏腹に手にはビッショリ汗をかいていた。検査が終わり、結果が告げられるまで1時間くらいあり、その間も、もし、入院して手術なんてことになったらどうしようと、悪い方に悪い方に妄想が膨んだ。名前が呼ばれ、診察室に入ると、担当医はMRIの結果を見ながら「異常はありません。後頭神経痛でしょう」と言った。どうやら、昨今患者が急増している後頭神経痛という症状らしく、PCやスマホの見過ぎで、姿勢が悪くなり、肩から後頭部へかけて筋肉が張り、頭痛のような症状がでると言う。安堵の表情が伝わったのか、「ご苦労様でした。脳、血管に異常はみられませんのでご安心ください」と言われ診察室を出た。
 それにしても、あのMRI検査というのは嫌なものだ。あれに入っているだけで、自分はなにか重大な病気なのではないかと思ってしまう。痛みは薬をのむとすぐに治まった。何事もなくてよかった。(M)

(M)