85. 2018年11月8日 甘い
 首都圏に住む秋田県東成瀬村出身者が年に一度集まる「首都圏なるせ会」が東京の椿山荘で開催され、無明舎も本の販売ブースを出させてもらいました。本の販売は私たちだけで、他は全て地元の野菜や漬物、郷土料理を販売するブースでした。来場した多くの人がこの地場産の野菜や山菜がお目当てのようで、開場とともにスーパーのタイムセールのような人だかりが出来ていました。なかでもワラビとコゴミが大人気で、あっという間に売り切れていました。内心、秋田にいれば捨てるほどあるのにと思いながら、今春、まさに採りすぎて捨ててしまったあのワラビを塩漬けにしてここに持ってきていたら…などと思っていました。
 反対に最後まで売れ残ったのは、秋田名物の「いぶりがっこ」でした。いぶりがっこは各ブースそれぞれ試食を出していたのですが、これが原因です。秋田だけなのかはわかりませんが、秋田の漬物はいぶりがっこだけでなく他の漬物も、とにかく砂糖を大量に使っていて甘い。私も常日頃からそれを感じているのですが、やはり皆さんそれを感じられたようで、口々に「甘い、甘すぎる」と一度手にとったいぶりがっこを棚に戻していました。試食をださなければ売れたのにと思いながらも、この秋田の漬物の「甘ったるさ」、これなんとかなりませんかね。
(M)