秋田市の手形陸橋の近くに、店名に「ハラール」と入ったカレー屋がオープンした。ハラールとは、イスラム法において合法なものの事を言う(食品に限った事ではない)。最近は日本でもこのハラール認定を受けた飲食店が増えてきているようで、遂に秋田にもできたかと、早速食べに行ってきた。カレーはエスニックな、スパイスの効いたもので美味しかった。まあ、こんなものかと店を出ようとしたとき、酒屋のエプロンをした配達の人がビールの樽をもって入ってきた。普通の飲食店ならなんの違和感もない光景だが、ここは「ハラール」の店だ。ハラールについて細部まで事細かに知っているわけではないが、豚肉とアルコールがイスラム法で禁止されているというのは小学生でも知っている。席から立ち上がったのをもう一度座り直しメニューをみてみると、確かにドリンクのページにはお酒のメニューがずらっと並んでいる。なんだかわけがわからなくなったのだが、要するに「ハラール認定」をうけた店ではなく、ただ店名にハラールという言葉を入れただけなのだ。なんとも紛らわしい。
　これは友人から聞いた話だが、以前この店にイスラム圏から秋田大学に留学している学生たちが訪れ、怒って帰ってしまったことがあるそうだ。いやはやなんとも田舎特有の田舎臭さというのか、こういうのには辟易する。(M)