Vol.1097 22年1月8日 週刊あんばい一本勝負 No.1089

本年もよろしくお願いします

1月1日 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。無明舎出版は今年、創業50周年を迎えます。目立ったイベントなどはやりせんが、ささやかな冊子を作るつもりで準備しています。そんなこんなで、今年はちょっぴり「変化」を予想される年になりそうな気もしています。どうぞ、お見捨てなく、ご指導ください。

1月2日 もう1年前のことはよく覚えていない。とんでもない寒波襲来のお正月になった新年だが、去年はどうだっけ。吹雪の中をいつものようにお散歩。いつもなら交通渋滞を起こしている三吉神社付近もひっそり。神社のコロナ禍はまだ継続中なのだろうか。ガチガチに固まった轍のアイスバーンの中を散歩するのは命懸けだ。一番危険な(車が歩道スレスレを通る)道路の一本脇、車の通らない道に替えて歩いてきた。小路には大きなブルが稼働していて交通誘導されながらの散歩だ。開いている店はコンビニとパチンコ屋とラーメン屋ぐらい。まあなにはともあれ、天気をのぞけば、静かで穏やかなお正月です。

1月3日 路上はアイスバーン、外に出ること自体が「危険」な状態だ。広面・三吉神社周辺は昨日今日とすごい渋滞だった。こんなアイスバーンで、かつ駐車場が満杯でも初詣に来る人の、気がしれない。昔、Sシェフは「初詣に行くので無明舎に車を停めさせてほしい」と事前に連絡してきた。これが正常な人間のする手順だ。コンビニも銀行もスーパーも駐車場は満杯。ラーメン屋は行くところのない若者たちで行列。こちらは転ばないように一歩一歩慎重に散歩コースをヨロヨロ、世はこともなし。

1月4日 仕事始め。朝一番の会議だけはするが(週初めなので)、あとはいつも通り。注文もないし電話やメールも開店休業。このままずっと何もないまま1年が終わるのでは、という恐怖も襲ってくる。名前だけは有限会社だが、まあフリーランスのようなもの、と心の中ではいつも思っている。

1月5日 今日は仕事を休んで市内の妙見山に初詣登山。今年一年の山歩きの無事を祈願。山は雪もけっこうあり、ラッセルが一苦労だった。山頂まで35分。そのまま縦走し反対側に下りてきた。計2時間弱の雪山歩き。ソバ屋さんでランチをとり、ザブーンでお風呂。午後2時半前には家に帰り着いた。汗をかくのは気持ちいい。

1月6日 今日あたりから本格的に仕事モードにはいる。と思って張り切っていたのだが、年末の健診の結果が送付されてきた。全体的にはA評価の多い内容だったが、E評価がふたつ。うち一つは再診を促すもので「胃炎の疑いがあり内視鏡検査を」と書かれていた。ユーウツの種を新年早々抱えてしまった。でもまあトシヨリというのはこんなもんだろう。なんの不安も不具合もなく、明るい未来だけが待っている老人なんて、ちょっと不気味だ。諦めて前に進むしかない。

1月7日 「よだれかけ」を買った。去年一年間、襟のあるシャツではなく丸首の白シャツを着る機会が多かった。そのため昼食(事務所)の食べこぼしの跡がシャツに残る。その対策措置だ。「よだれかけ」というのには抵抗がある。「食事用使い捨てエプロン」といえば聞こえがいい。60枚入りの使い捨て、透明タイプのポケット付きだ。このポケットの存在が「介護老人」を連想させ、ちょっぴり気が滅入る。近いうち、いやがおうにも世話になるものだが、仕事場で「よだれかけ」はやっぱりちょっと違和感がある。

(あ)

No.1089

孤独の宰相
 菅義偉とは何者だったのか

(文藝春秋)
柳沢高志

 政治はデリケートなトピックスだ。できれば公には触れずにスルーしたい。でも気になっているのが、1年間であっさりと首相を辞めた菅義偉さん。この人は同郷で私の高校の1年先輩だ。全く面識はないのだが、歴代総理の中で、この人ほど「実像」が伝わらなかった宰相はいなかったのではないだろうか。それはなぜか、とずっと疑問に思っていた。そこに担当者として菅氏を見続けたテレビ局記者がタイムリーな本書を出版した。読んでみると、なるほどいろんなことにガッテンがいく。この人が宰相になれた要因は「官僚を支配できるか、言いなりになるか」というのが重要だったという。菅は官僚の言いなりにならない政治家だったのだ。さらに、この人の故郷秋田を思う気持ちは想像以上に強く激しいことにも驚いた。と同時にパフォーマンスが大嫌いで、官僚とケンカのできない岸田氏と、見識と実行力のない小池東京都知事を「最も嫌っていた」ことが明らかにされている。政局的には安倍と麻生に「しっかり」と裏切られたのが「誤った」原因だが、世間的な評価と魑魅魍魎の政界内部は全く別物であることもよくわかった。

このページの初めに戻る↑


backnumber
●vol.1093 12月11日号  ●vol.1094 11月18日号  ●vol.1095 12月25日号  ●vol.1096 1月1日号 
上記以前の号はアドレス欄のURLの数字部分を直接ご変更下さい。

Topへ