Vol.110 02年10月5日号 | 週刊あんばい一本勝負 No.107 |
10月に11冊の本、本番はこれからだ! | ||
まずは9月の中旬に河北新報学芸部記者の古関良行さんの『飛島ゆらゆら一人旅』が久々の新刊として出ました。この本は春以来停滞(?)を続けるわが舎に(新刊が本当に出ていないんです)黎明を告げる意味のある1冊でした。10月にはいってすぐに日本酒博士・篠田次郎先生の『「幻の日本酒」酔いどれノート』が出ました。付随して自費出版の4冊もこの前後に刊行になりました。「幻の日本酒」という言葉に「陳腐さ」を感じる方もいるかもしれませんが、いまでこそそのへんのアンちゃんでも口にするこの言葉は、実は四半世紀前、「吟醸酒」というほとんど市販されていなかった酒をさす言葉として著者らが使いはじめたものなのです。そのときに発足した「幻の日本酒を飲む会」の25年にわたる歴史を読みやすいエッセイとして記録したものです。これを皮切りに続々と新刊が出ます。 10月15日 『東北さかな紀行』 10月20日 オールカラー版『北前船』 10月20日 『羽州街道をゆく』 10月25日 『えんや!曳山の見た唐津』 10月30日 『東北お祭り紀行』 10月は2本の増刷もあります。 10月14日 『秋田の公共温泉』 10月23日 『北前船おっかけ旅日記』 なんと10月中に増刷や自費出版も入れると11冊の本が出る計算になります。ちょっと空恐ろしい気もするのですが、出ないよりは出たほうがいい。それが無明舎の基本スタンスです。 (あ)
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かわきりに新刊2冊 |
台風からのプレゼント | |
10月1日から2日にかけて東日本を台風21号が猛スピードで通過しましたが、私はそのとき青森県にいました。今回の台風は平成3年に日本中を傷だらけにした台風19号のようにスピードが速く、大きな被害が予想されると、青森の放送局はラジオなどで繰り返し注意を促していました。平成3年の台風19号のときは、青森県で大量のリンゴ被害が出たため「リンゴ台風」とも呼ばれていますが、そのときの被害を思い出させるような緊迫感がある報道でした。無明舎で台風対策をちゃんとやっているか心配で電話を入れてみたら、電話に出た岩城の反応は「あー台風。なんか来るみたいなことラジオでしゃべってたなー」。何をのんきなことを言っているかと思いながら、会社の周囲や山の倉庫の始末など支持しました。 | |
私が泊まった青森県八戸市では風速が40メートルを超える猛烈な風が吹き、居酒屋の帰りにほろ酔いで歩いていると傘が壊されびしょびしょになってしまいました。幸い秋田市のほうは風速20メートルほどですんだようです。会社の人たちののんびりした反応がうなずけるような結果でした。翌日取材でキリストの墓がある(?)ので有名な青森県新郷村に行ったところ、山道にたくさんの栗が落ちていました。台風からのおいしいプレゼントです。さっそくビニール袋を片手に栗拾いに励んできました。
(鐙) | とてもおいしい山栗でした |
小安街道を歩く | |
ラルート連載「歴史の道を行く」の取材で、ライターの伊藤孝博さんと今度は小安街道の古道を歩いてきました。小安街道というのは、十文字町から増田町・稲川町・皆瀬村小安を経て、宮城県の花山村へと続いていた街道です。 全体の距離は40キロメートルほどですが、半分は高い山の尾根筋を通っていたようです。その道を教えてもらったが、見上げるだけでため息の出る尾根道で、とても歩くどころではありません。 宮城県側から、この街道を利用してほやを運んだことから「ほや街道」の名があると聞いた。こんな峻険な道を運ばれたほやだから、どれほどのぜいたく品であったことか。 今回の古道歩きは、来年のラルート春号、夏号で紹介します。 (七) | 稲川町にある青面金剛童子碑 はビッグで5メートルもの高さ。 |
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