vol.16 12月9日号
シンポジュームって、よくわからない
 年に1、2度のものだが「シンポ」とか「フォーラム」と称するものに「パネラー」として出席する。先日も官主導のそうした催しものがあった。一応引き受けたからにはテーマに沿ってきっちり発言の内容をレジィメにして臨んだのだが、本番になると主催者で会の司会者でもある方がほとんど一人でしゃべり続け、我々「パネラー」はほんの一言二言発言してお開き。まったく何を考えているのやら。「やりました」という実績を作るためにこうした無駄なものを開催するのは、もうやめた方がいい。せっかく秋田は知事が替わって職員も伸びやかで才能のある若手が育ちつつあるという好印象を持ち始めた矢先だったので、「これじゃ、どうしようもないなあ」と再びがっかり。
(あ)

取材を受ける
 面倒くさいなあ、と思いながらも無明舎の宣伝になればと取材は極力受けるようにしている。新聞記者などは取材目的があってくるから比較的こちらの資料に目を通してくるケースが多いが、雑誌系の方々はほとんど「ぶっつけ本番」の人が多い。これは腹が立つ。「ところで、お宅、本を出しているわけですよね?」なんて途中でやられると、おまえ東京から取材費かけてここまで何しに来た、と怒鳴りたくなる。情報化社会といっても取材関連の資料の有無すら確認してこないのだから情けなくなる。今週はほとんどこちらのことを何も知らずにやってきた珍しい県内の新聞記者と、雑誌系(PR)にしてはよく勉強している仙台のフリーライターの二名の取材を受けた。新刊に関する問い合わせは毎日のようにあるから、これはまた別なのだが、無明舎や小生個人を取材される場合は、毎回オウムのように繰り返し貧弱な半生を語るのもけっこうつらい。忙しいのはわかるけど、ざっと資料に目を通しから来てね。
(あ)

川上氏、順調に回復
 地方・小出版流通センターの川上社長が、心臓系の手術のため神奈川の病院に入院中でしたが11月27日ぶじ五時間余の手術が成功し、現在同じ病院で療養中です。快復は順調のようです。この手術の日は小生は「視点・論点」の放映日でもあったのですが、彼の手術の結果が心配でテレビを見るのを忘れてしまいました(最初から見る気はなかったのですが)。昨日(7日)はまだ入院中のはずなのに、病院から仕事のことで確認の電話がありました。あいかわらずの仕事人間のようです。今年の忘年会(センターの)には顔だけは出すそうですが、小生もその忘年会に出席予定なので、いまから口げんかするのが楽しみです。
(あ)

生ハム造りに挑戦
 私がときどきワインを飲みに行くスペイン料理の「グランビア」という店が秋田市山王にあります。ここではとてもおいしい自家製のハモンセラーノと呼ばれるスペイン風生ハムを食べさせてくれますが、そこのマスター金子さんの指導による生ハム教室に、先日の日曜日行ってきました。
 当日の参加者は私を入れて6人。今回は一本の重さが10〜12kgという豚のもも肉を自然塩に漬けこむ作業でした。数回の作業を繰りかえした後、常温で10ヶ月ほど熟成させて一年後に完成となる予定です。

(鐙)

【生ハム】

道路工事を楽しむ?
 12月は外に出ると道路工事に出会う回数が増えます。今まではこれらの工事にあまり良い印象を持っていませんでした。しかし今、秋田県内の国道が整備された経過を簡単にまとめる作業をしていて、道路建設や維持修繕工事の種類を覚えたので、通勤途中の道路工事を興味を持って見るようになりました。表面だけをはがして舗装し直しているんだなとか、もしかしたら間違っているのかもしれませんが自分なりに予想しています。おかげで、工事中のちょっとした渋滞でもそれほどイライラしなくなりました。
(富)

週刊あんばい一本勝負 No.14
北尾トロ
ぼくはオンライン古本屋の
おやじさん


 「ダヴィンチ」などの雑誌に原稿を書くフリーライターが著者の本業である。それがなにを思ったのか自宅でオンライン古本屋を開いてしまった。自宅でネットビジネスするためのガイドでもあるし、おもしろ半分古本屋奮戦記でもある。
 実は小生も一度彼の取材を受けたことがある。確か「ダヴィンチ」の企画で1泊2日で小生の東京出張につきあう「地方出版社探訪記」というやつだった。カメラマンに記者も入れて3名もの集団で東京からやってきたのには、このご時世にさすが大出版社(リクルート)、と感心した覚えがあるが、その割に記事は800字ほどのお粗末なもので、拍子抜けした覚えがある。そのときの印象は、彼は基本的に出版界のことにあまり興味がないし知りたいという欲求もないんだな、というものだったから、そんな人が古本屋をはじめたのに少し驚いた。でも、基本的なスタンスは「あまり詳しく知らない」ことに変わりはなく、それを逆手にとって、このような試みが可能だったというのが本文を読めばわかる。古書市などに出かけなくても100円の「新古本屋」で仕入れする時代なのだ。

TopPageへ