まえがき 8 第一章 検証・北羽の南北朝史 一、南北朝前史 軽視される南北朝時代 12 秋田は南北朝無風地か 16 動乱の背景に天皇家の事情 19 倒幕の陰に制度疲労 24 後醍醐天皇と曹洞宗 29 二、南北朝抗争の実態 幕府が新天皇をつくり出す 35 倒幕決定づけた尊氏の寝返り 38 性急な所領政策や大内裏計画 40 争乱の裏に一族の利害対立 43 尊氏追討に由利・鳥海氏 46 尊氏が仕組んだ天皇家分裂 50 北畠顕信、奥羽に登場 52 南朝を復活させた幕府内対立 55 三、顕信の活躍と北羽の抗争 小鹿島騒動の意味するもの 59 社領寄進はプロパガンダ 62 北羽に曹洞宗寺院が進出 67 北羽の南朝聖域論も 69 第二章 万里小路藤房は秋田に来た 一、カギにぎる月泉良印 補陀寺の二つのナゾ 80 真澄の無等観は正しいか 85 否定すべき無等の没年 92 終焉の地決める正法寺文書 97 二、無等と藤房の実像と虚像 可信性高い正法寺文書 103 重要な無等の在世年代 106 朝廷の硬骨漢・藤房 110 失踪後の藤房の行状 113 月泉との出会いは正続寺か 117 三、藤房は授翁・無等にあらず 授翁宗弼のナゾ 122 ナゾ多い禅師号の綸旨 126 違い過ぎる藤房と無等の年代 134 四、月泉の行状に藤房の影 言霊信仰の落とし穴 138 なぜ藤房は法嗣にならないか 142 補陀寺はやはり比内開創 146 不可解な真澄の記述 150 矢立廃寺は藤原氏建立か 156 五、藤房は二祖的存在 補陀寺移転に藤房関与 161 正平年号に藤房の影 166 秋田・山内は南朝圏? 168 塔頭はなぜ建てられたか 171 「宝篋印塔」が意味するもの 177 無等と正応寺の関係 182 秋田までの藤房の足取り 185 伝承は二祖と二世の混同か? 189 第三章 陵森は南朝皇子陵か 一、平安時代と陵森の関係 巨石に王墓大地蔵尊 198 小字地名に歴史的名辞 202 陵森は貴人の墓所 207 貴人は皇子の可能性 210 地元伝承・推論に論理的矛盾 213 二、鎌倉時代の由利の状況 待居館より栗山館が重要 216 由利氏から大弐局に 218 由利氏と鳥海氏争う 222 見えない鎌倉期との接点 225 三、鳥海氏と南朝伝承 御所に連動する地名 228 御所と護良親王伝説 231 |
南北朝期の仁賀保の状況 233 |