No.125
雪割草をみに保呂羽山へ
[保呂羽山(438m・横手市――2016年3月20日)]
 毎年この時期なると登る山だが、「少年自然の家」から登山口(参道入口)までのあいだがダラダラとけっこう長い。雪が深い時期はこのアプローチでかなりの体力を使ってしまう。今年は例年に比べて圧倒的に雪が少ない。楽な山行だがツボ足かスノーシューかカンジキなのか、足元がまず難問だ。誰も正解をわからないままツボ足でスタート。天気予報は曇りだが山はどのような表情を見せても不思議ではないので雨の準備もしておく。
 スタートしてすぐに、谷間の雪がグツグツゆるく堅雪になっていないのに気付き、スノーシューを履く。稜線に出ると(参道はまだ先にある)、すっかり雪がない。しょうがなくスノーシューを脱ぎ、登山口に着き、ここからは本格的な登りに入るので、またスノーシューに履く。もう手慣れた作業だが、慣れない人には、これだけでかなりの体力を消耗してしまう行為だ。要するに山行が苦にならなくなるとは、行動前の準備や細かな装備装着が手際よくなることと同義なのだ。

雪が少ない

稜線には春が来ていた
 山頂付近には鎖場や短いがキレットもある。高山にも負けないいろんな楽しみ方ができる。途中、マンサクが咲き、山頂裏には雪割草の群生地がある。雪割草はまだ早かったが可憐な白とピンクが蕾状態で、咲く直前だった。山頂までは2時間20分。スノーシューの着脱がけっこう時間を食ったので2時間を切ることはできなかった。
 10年ほど前、この山で初めてスノーシューを履いた。借り物だったが「なんて便利なのだろう」と驚いたことを鮮明に覚えている。その当時の新鮮な気持ちと感動を思い出しながら、春の息吹をいたるところに感じながら下山。途中雨もあったが、天気も大きくは崩れず、今月2度目の山行ぶじ終了。

 温泉は「ぽぽろっこ」。ここの露天風呂が好きだ。浴室全体が広くて開放感があり、洗い場も広くてゆったりとってある。とにかく狭くて不潔がなければ温泉はどこでもいいのだが、どう見ても清潔とは言えない温泉が少なくないのが現実だ。併設した野菜直売所でいつもの三角あぶらげと新鮮そうなミントグリーンのフキノトウ(80円)を買う。

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