No.126
ちゃんと登山道があったぜ、長者森
[長者森(323m・大仙市協和――2016年3月27日)]
 協和町「道の駅」周辺には、米ヶ森、大森山、長者森という300m峰が三山ある。いずれも登山ガイドにもネット上にも「登れる山」としての記載はない。未踏峰の三山なのだ(勝手にこちらがそう呼んでいるだけだが)。三山にはいずれも三角点はちゃんとある。
 先日はその未踏峰のひとつ大森山を踏破したばかりだ。雪の急坂が多くルートが分からず(未踏峰なので当然)、本来はカンジキなのにスノーシュー選択したのが苦戦の原因だった。結構きつくて二度と登りたくない。未踏峰は一度で十分である。
 それでも懲りずに今回は未踏峰第二弾、その大森山横にある長者森である。地図を見る限り道の駅からのアプローチが一番遠い山でもある。幸いなことに雪が消え林道の奥深くまで車が入り込むことができた。
雪がないのでザックに念のためにカンジキを括り付け、スパイク長靴でスタートした。登山口なるものはないので、とっつきやすそうな斜面を探して登りだけ。今日はツボ足で最後まで行けそうだ。天気がすごい。朝から雲一つない青空なのだ。もうこれだけで心は浮き立つ。
 登り始めるとすぐに急斜面、第一ピークといわれる中間点まで登りは延々と続いた。雪がない分、やぶが厄介だ。まっすぐに進める斜面はない。やぶや小さな枝木を避け、こまめにターンを繰り返しながら道を選んでいく。冬用のストックが失敗だった。枝木に何度もストックが引っ掛かりイライラ。
 第一ピークからは下りが続いた。最後の登りもきついが一時間20分で山頂に到達した。

広い山頂で

こんな立派な登山道が
 ここで驚くべき発見。頂上は「やぶに覆われ人一人がようやく立てるような狭い場所」をイメージしていたのだが、なんと8畳はゆうにある平板な空間が頂上だった。下草もきれいに刈り取られている。なんでこんなにきれいに整備されているの? と意外に思ったのだが、すぐに答えはわかった。登ってきた道の反対側に登山道がしっかり整備されていたのである。「未踏峰」などと騒いでいたのは私たちだけだったのだ。ガッカリ。
 下山は躊躇なく整備された登山道を選んだ。もうあのやぶの急斜面はごめんだ。下山も斜度が結構きつく、ほとんどにロープが張られていた。でもモノの30分で下山。道があるというのはこういうことなのだ。「登山道」という表記のある場所まで駆け下り、そこから林道を1.6キロ、テクテック歩いて車の置いてある駐車場まで歩いて戻った。
 温泉は昔、唐松温泉のあったところ。今は「からまつ山荘」と名前が変わっていた。変わってからはじめてきたのだがお風呂は前と同じ。ここの露天風呂はぬるめと熱めの2種類あり、ぬるめのお湯加減が好みだ。かなり長時間、そのぬるめのお湯につかってしまった。売店で傷物の「平鹿リンゴ」を一箱1980円で買った。これで昼食のリンゴはしばらく持ちそう。今日は夜、ブラジルから友人が来秋。事務所2階で一杯やることになっている。

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