No.141
夏山は体力的にきつくなってきた
[笙ケ岳(1635m・山形県遊佐町――2016年7月30日)]
 前回の森吉山に引き続き、今回も鳥海山リベンジ登山の予定だったが、矢島の自転車山岳レースとぶつかり登山道までの道路が閉鎖、またしても進路変更を余儀なくされ、同じ鳥海山系の笙ケ岳に登ることにした。相方は前回と同じSさんと二人、でもまあ鳥海山中止に少しホッとしたのも事実だ。この暑さの中5時間も登り続けるのは今の自分には無理だ。
 ちょうど梅雨明けの時期と重なり、山中でも30度を超す猛暑でのスタートとなった。
 それにしても笙ケ岳は久しぶり。たぶん3,4年ぶりではないだろうか。以前は行く山に困ると笙ケ岳に行くのが定番だった。真夏でも雪があり、鳥海山ほどきつくなく、2時間以内で多様な花々が楽しめる。故藤原優太郎さんが大好きな山で、山の雑誌などに積極的に魅力を紹介したおかげで近年登山者がグングン増えた山だ。
 私の中では「初心者向け山」という認識だったが、その初心者向けの森吉山でも暑さでヘロヘロになった「前科」がある。なめてかかるととんでもない事故につながる。

山頂で

ランチの弁当です
 というわけで水は4リットル。用意周到にすべてカチンカチンに冷凍庫で凍らせた。登り始めたらすぐに融けるだろうと高をくくっていたのだが、わずか数時間で融けてくれるようなヤワなものではなかった。けっきょく山頂についてもまだ半分以上の水が凍ったまま。体力も気持ちもなえてしまった。いつもなら駆け上がるように登れた山も、暑さと水不足で青息吐息の3時間の登りになってしまった。
 山頂でランチの予定だったが、ものすごい人。鳥海山から流れてきた登山客が多いのかもしれない。ほとんどが女性だ。山の影に移動してそこでいつもの弁当。もう体力も限界で、Sさんだけランチ後、もう2峰もやっつけてきた。こちらはもう動く気力も体力もない。やはり夏山は手ごわい。自分の体力には年々きつくなり始めているのを痛感する。

 温泉は象潟夕日の宿「さんねむ温泉」。シンプルで清潔で大好きな温泉だ。露天風呂はないが洗い場がパーテンションでひとつひとつ仕切られているのがいい。秋田県では一番清潔感のある湯だ。

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