No.145
康新道分岐で、無念のリタイア
[鳥海山(2236m・山形県遊佐町――2016年9月4日)]
 ずっとこの日に備えて体力強化。スクワットに散歩だけだが、外に飲みに出たり暴飲暴食は極力控えてきた。それほど今年の夏は体力が下降線で青息吐息、途中でやめたくなる山行のほうが多かった。
 でも鳥海山はそんな泣き言などいっていられない。自分の領域では最も難易度の高い山で準備も体調も万全でなければ参加できない。
 自分では準備万端のつもりで登り始めたのだが、登り始めて2時間弱、7合目七ツ釜避難小屋前でギブアップ。まるで身体が軽くならないばかりか歩くたびに重くなる。敗因は予想以上の暑さと15キロをゆうに超えたリュックの重さ。寝不足もあったが、これはいつものことで理由にならない。とにかく暑さに弱い。水を大量に飲む分リュックは重くなる。堂々巡りなのだ。散歩やスクワットだけではダメなのだろうか。スクワットのやり方が効果的ではなかったのだろうか。  
 この夏はクーラーの部屋から出ないでデスクワーク三昧だった。これも理由としては「あり」か。25度以下には冷やさないよう気をつけていたが、四六時中クーラーの管理下にいたのは間違いない。犯人はクーラーかもしれない。

これが康新道分岐

暑さに体力が奪われて
 でも今回はおかしなことに悔しさとか無念さはツユほどもない。「これで私の夏は終わり」というサバサバした気分だ。次はしばらく休んで秋の山行。それまでじっくり基礎体力をつけよう期間につかおう。自分のウイークポイントがはっきりし、次の目標が見えたからなのかもしれない。
 ひとり淋しく山を下り、日陰のない駐車場ではなく祓川ヒュッテのベンチで仮眠。ぐっすり昼寝をした。そこでゆっくりランチを食べ、置いてある山岳雑誌などを見ながら過ごした。何度も鳥海山に登っているのにヒュッテンに入ったのは初めて。
 仲間が下山してきたのは午後4時を回っていた。暑くてやはり山頂まではきつかったようだ。
 温泉は大内町の「ゆぽぽ」。遅くなったので売店もすべて閉まっていた。家に帰ってスクワットのやり方も変えることにした。40回3セットなどとえばっているが、沈み込んで立ち上がるまでの動作は2拍子。反動でやれているだけだ。これを4拍子にし、立ち上がる時も膝を曲げないことにした。これはかなりの負荷で20回でへとへとになる。4拍子で20回3セットで当分やってみることにした。いずれは8拍子10回3セットが目標だが膝や腰を傷めないよう、まずは慎重にスタートしてみる。

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