No.155
本格的な雪山登山はきつい
[太平山中岳(952m・秋田市――2017年1月29日)]
 今日は太平山中岳。最初から中岳に登るのではなく、前岳まで行って調子が良ければ中岳まで行こう、という情けない作戦だ。
 予想外に山は好天で無風。リーダーのSシェフが故障中なので先頭は小生。緊張する。といってもひっきりなしに後ろを向いて後人との距離を一定に保つことだけだ。自分のペースでモクモクと、というわけにはいかない。
 登る前、この前岳に5000回登っているというO先生に、「昨日までは雪が深くて道がなかったけど、この2日間でちゃんと踏み跡つけたから安心して」と言われた。さりげなく口にした5000回という回数に開いた口が塞がらない。毎日登っても10年以上かかるのだ。 そういわれれば、こちらは年に5,6回登るだけだが登るたびに必ず先生と会う。それにしても5000回とは。 
 山はこの季節には珍しく暑いほど。完全にフリースを着たのは失敗だった。半端ないほど汗をかくのでその汗がフリースに溜まってしまうのだ。
 前岳に着いたら2、3名の先人が中岳へ向かっていたので、踏み跡をちゃんと残してくれていた。ここでツボ足からカンジキに履き替え、一路中岳を目指すことに。こんな好天無風はめったにないからだ。

これがおかゆランチ

頂上から見える眺望
 でも中岳はこの前岳からが結構きつい。何度も急斜度で立ち往生。踏み跡のない斜面がいかに足に負担をかけるか、これは登った人でないとわからない。4度の心臓破りの急登をこえ、ヘロヘロの状態でようやく山頂にたどり着く。けっきょく3時間40分かかったから、夏山の鳥海山なみのハードワークだ。中岳からの眺望は360度。すばらしい。くわえて雲一つない青空だ。でもさすがに1000mという高地だ、寒い。急いでランチ。今日のランチは特別だ。ジャーにお粥を詰めてきたのだ。おかずは漬物のみ。朝、チンして詰め込んできた「白がゆパック」はちゃんと温かいままだった。もちろん完食。これからはしばらくおかゆランチが定番になりそうだ。
 それにしても中岳はきつい。前岳まではハイキング気分で大丈夫だが、中岳までとなるとそれなりの覚悟がいる。痙攣もなく登りおおせたのは日ごろ欠かさない散歩のおかげだ。去年一年とにかく1日も欠かさず一万歩は歩き通したのが効いている。
 下山後に入った温泉(ザ・ブーン)では何度か足に痙攣がきた。やっぱりきつい山だったことを再確認。こんなハードな山は年に2,3回で勘弁してほしい。目をつむって露天風呂に長時間使っていたら、ちょっとした貧血状態に。危ない危ない。

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