No.171
青空の下、記憶に残る地図にない山
[長者森(323m・協和町・2017年11月28日)]
 今日は週日(火)なのだが、数日前から「快晴」の予想が出ていたので、急遽、Sシェフ、長老A の3人で山行することになった。このところ行けば必ず曇天か雨か吹雪だ。青空の下、汗をかきながら山に登りたい。
 目的地は協和町・長者森。協和道の駅の周辺には大森山、光ケ森、長者森の3山がそれぞれ屹立している。小さな山で大きな地図にはもちろん載っていない。載ってはいないが過去に一度、この長者森に残雪のころ(3月)、チャレンジしたことがあって頂上からの眺望が360度、素晴らしいことは経験済み。おまけに今日はピーカンで、なおかつ、大好きな行きと帰りが別の縦走だ。
 登山口から登りはずっとひたすらの急登でうんざりする。登山道はもちろんない。昔の人たちが生活道として使ったような跡がうっすらとあるが、そのほとんどがヤブに覆われていて、急登よりもヤブとの戦いだ。鼻の穴や眼鏡、太ももや顔面に容赦なくヤブ(枯れ木)は突き刺さってくるから厄介だ。
 登りは約2時間。全身から汗が噴き出してくる。この季節なのに半そででもいいほどの無風だが、アップダウンの下りになると途端に体は冷える。やっぱり冬山なのだ。ずっと雪があったので今日はスパイク長くつが正解なのだが、登山靴の他の2人はそのことを認めようとしない。
 途中、便意をもよおしてキジ打ち。朝もちゃんと出してきたのにどうしたことだろう。この頃山に行くとすぐしゃがんでしまうのは、山でキジ打ちするのにほとんど抵抗がなくなったせいかもしれない。モンベルの地面にやさしい溶けるトレペはもう手放せない。

前の人間がヤブで見えない

万歳したくなるほどいい山でした
 360度の眺望の利く山頂でランチ。鳥海山も和賀も大平山もみんな見えるのだから素晴らしい。
 他の2人はガスバーナーで熱い湯を沸かしラーメンだが、こちらは相変わらずの冷めたおかゆ。でもこれがうまい。これ以外だとランチは完食できないから不思議だ。
 この山も鬼門は下りだ。ものすごい急こう配をずっとロープにしがみつきながら降りること40分、汗びっしょりになって反対側の登山道についた。もしかすると秋田の山の中では先日の房住山のジジ落とし級の下りではないのだろうか。
 2時間40分の「記憶に残る縦走」で、3人とも大満足。みんながみんな「いい山だねえ」と感嘆することは珍しい。やはり天候が大きく評価には関与しているのだろう。

 温泉は協和「四季の湯」。ここもシンプルで清潔な、好きな日帰り温泉だ。この頃は年なのか長く湯につかっても体はすぐに冷えてしまう。そこでチョー珍しいのだがサウナに5分ほど入って汗をかいた。これで体の芯まで温まるのでは。温泉に入ってもこの頃は家に帰って寝る前にもう一度風呂に入って温まらなければならない。サウナの効用やいかに。

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