No.214
登りも下りも2時間半の峠歩き
[八塩山(由利本荘市矢島 713m・2019年11月15日)]
 今日は金曜日だが休みをとって八塩山(矢島口)。大好きな山なのでどうしても「最後の紅葉」を見たかった。天気予報は予想外の「雪」だったが、今日を逃せば八塩山には登れない。冬になると矢島坂之下にある国際禅堂から2,5キロほど山中に入っていく登山口までの細いアプローチ(山道)が雪のため通行不可になる。今日が最後のチャンスだ。
 朝は3時に起きた。というずっと寝つけず3時に面倒なので起き出してしまったというのが正解だ。前回の森吉山で「痛恨の遅刻」をしてしまったトラウマがあるのかも。
 早起きしてもやることがないので、事務所でゆっくり朝ごはんを作って食べ(冷凍おにぎりに卵かけご飯だが)、日記を書いたり、新聞を読んだり、一生懸命時間をつぶした。出発は5時40分、時間はたっぷりある。こまごまとしたことを片付けていたら今度は眠くなってきてしまった。朝のうちにコーヒーを2杯もんだのは初めてだ。
 雪の予報だったが、天気は薄曇りで一向に降る気配はないまま登山口へ。今日は登山靴ではなくスパイク長靴でいくことにした。雪はともかく地面は昨夜からの雨でかなりぬかるんでいる。
 フカフカに降り積もった落ち葉の上を歩き始める。秋田の山では最も落ち葉の堆積が深いような気がする。
 この山は登るというより、いわば峠越えの山なのでアップダウンを繰り返しながら4キロ近くを歩きとおす感じだ。ほとんど人口に膾炙していない山道なので、これまで何度も歩いているが人と会ったことはない。ところが今日は伐採(登山道の邪魔になりそうな木々を切ってくれる)の作業員の人たちがテント(作業用)を張って3人ほどチェンそーの音も響かせていた。ご苦労様。市町村管轄の登山道なら、わざわざ作業員を雇ったりする余裕はないが、ここは国の古道環境保全整備区域のようで、こうした予算の用意が万全なのだろうか。ほとんど人は通らないのに、いつも登山道や標識はきれいにメンテナンスされている。

行きはまだ紅葉真っ盛り

山頂はうっすら雪化粧
 行きは2時間半。山頂に近づくにつれ天気は良くなって青空さえ見えるようになった。山頂横の東屋でランチ。帰りも同じ道を戻ってくるのだが、やはりきっちり2時間半。行きも帰りもまるで時間は変わらない。でも登山口にたどり着いた頃から空模様が怪しくなり、ポツポツと雨が降り出し、温泉に入っているころには雷と大粒の雨がたたきつける荒れ模様となった。いやあ、助かった。
 温泉はいつもの「ゆぽぽ」ではなく由利本荘市前郷にある「ゆりえもん」。露天風呂がないのが不満だが、泉質は自分によく合っていて、体が温まる。受付カウンターの女性がやたら元気というか、バタバタと走って宴会場や食堂を行き来する。確か前回も印象に残っているから、いつも走り回っているのだろう。

backnumber  ◆ Topへ