No.230
男鹿にもクマはいるのか
[男鹿真山(男鹿市 567m 2020年9月20日)]
 久しぶりの山行で、昨夜からワクワク、ちょっと寝不足だ。いつもながらこの器の小ささにはいつも自己嫌悪に陥ってしまう。昨日はこの久しぶりの山行準備のため、なにかとちょこまか動きまわった。昨夜の突然の夕立には驚いた。わずか30分くらいとはいえ、散歩中だったので空が破れたかと思うほどの豪雨を肌で体感した。
 7月26日の真昼岳以来だから3カ月ぶりの山行だ。男鹿真山の駐車場は観光客でいっぱいだった。登り始めてショックだったのは、神社横の登山入り口に「クマ出没注意」の標識が建てられていたこと。このごろ、けっこうの頻度で男鹿の山に登るのは、ここの山にはクマがいない、という要素が大きい。だから女性が一人で登っても安全とみなされていた。クマ用の防備をしなくてもいいので笛も鈴もトウガラシ噴射器もいらない。これだけでも随分精神的にはアドヴァンテージだ。それがこの標識だ。売店にいた巫女さんに訊くと「今年になって県の人が来て標識をつけていった」とのこと。男鹿には何百年もクマが出た記録はないし、今年もクマは出ていない。なまはげがいるのでクマもういない、と笑い話があるほどなのだが、男鹿周辺には近年たびたび目撃例があり、そのための措置のようだ。

この看板にショック

ふたつあいの場所
 男鹿にもクマがいるとすれば県内で安全なのは大潟村のみだ。ここには日本一低い山(10メートルぐらい)がある。もうあそこに登るしかない。それはまあ冗談だが、順調に3本ある階段も余裕でクリアーし、1時間20分で真山神社のある山頂に。でも今日の目的はここではない。ここから本山に向かっていったん下り「ふたつあい」というくぼ地えて、少し登って場所まで行く。要するに「ミズ」を採るための山登りである。このへんはミズの宝庫で、しかも原野に踏み込んで迷ってもクマの心配がない(かった)。「ふたつあい」まで戻ってランチ。えらく腹がすいて大きなおにぎり一個をペロリ。これもちょっと珍しい。
 下りは、ミズ採りに夢中の仲間たちを置いて一人、マイペースで登山口まで降りてきた。3か月ぶりの山行にしては身体が悲鳴を上げることもなく、どうにか5時間の山歩きを楽しむことができた。

 温泉はあまり好きではない天王の「くらら」。良い泉質の広々とした浴場なのだが、客がガラの悪い人が多く、浴場で大声を出したり、寝転がったり、傍若無人な輩が多い湯だ。その評判にたがわず脱衣場のとなりは刺青こそないが、ギンギラのネックレスの若い男だった。

backnumber  ◆ Topへ