No.270
人気ルートに人がいない?
[大平山前岳・秋田市・773m・2022年6月12日]
 何も予定のない土曜日に一人で大平山(前岳・中岳)に登ろうと準備していたのだが、前日に遠方から来客があり居酒屋で楽しくお酒を飲んだ。朝起きると酒の気配が身体の隅々に残っていたので、山行は中止に。そして次の日(日曜)、予定通り一人で大平山前岳へ。
 日曜で青空なのに登山客はほとんどいない。のんびりトロトロ、マイペースで登り始め1時間ほど、いつもの通り鈴を鳴らしながらリズミカルに降りてくるO先生と遭遇。今年はクマの影が全く見えないと語りだした。クマはもう山ではなく里に暮らしているのでは、というのがO先生の見解だった。ヘロヘロになりながら女人堂、前岳山頂へは1時間40分で到着。このところ優しい山ばかり選んで登っている。ガツンと全身にカツを入れられた気分だ。体力不足は否めない。ここを毎日登っている80代のO先生も「1年単位できつくなっていくわ」とボヤいていたが汗ひとつかいていないのだから驚いてしまう。
 一人で山に登るのが厄介なのは方向音痴なので登山口まで到着するのが難事である。さらに登り始めてもペース配分が分からず休まず歩き続けてしまう悪い癖がある。前に人がいると無性に抜きたくなるし、後ろから来る人は気になって、気持ちが苛立ち、自分のペースを崩してしまう。協調性なく、我がままで、狭量な性格がよく反映されている。これでは一人登山は問題ありだ。グループで一番後ろをエッチラコッチラ何も考えず後を追いかけるのが一番だ。

女人堂からの眺望

前岳山頂で自撮り
 登山靴も最近ほとんどはいていないハイキング用のキャラバンだったが、この靴は軽くてフィット感抜群なのに、実によく滑る。前岳は前半の30分はかなりの急こう配をぐいぐいと登り続けなければならないのだが、何度が滑ってバランスを崩してしまった。登山靴は重くてごついぐらいがちょうどいいのだ。
 下山では数組の登山客と出会ったが、なかにはこれでは前岳までは無理だろうと思われる老女や軽装の家族登山者もいた。秋田市という地方都市にある野趣に富んだハイキング場といったぐらいの感覚で着ているのだろうが、前岳はけっこうハードで難易度の高い山でもある。

 温泉はいつものザブーンをやめ(日曜で子供が多そうなので)、秋田温泉プラザだ。ここの清潔感がすっかり好きになってしまった。露天風呂のぬるぬる感もぬるめの浴場があるのも、お気に入りの理由だ。家まで車で10分という近さも魅力だ。

backnumber  ◆ Topへ