No.295
前岳・山用の体力がようやく付きつつある
[太平山前岳・774m・秋田市――2024年4月13日]
 天気がいいので、前回雪と泥で苦戦した山に再挑戦だ。駐車場でいきなり初対面のご婦人に「桜の季節に山ですか」と声をかけられた。「お互いさまでしょ」と笑って返したが、よく考えると市内の千秋公園の桜は今日あたりが満開で、昨夜のニュースもそのことを報じていた。この時期は花見が常識なのだ。まあ山に登っている気で充分偏屈だ。いまは一日も早く「楽々と前岳に登れるだけの基礎体力をつけたい」思いでいっぱいなのだ。
 それほど暑さのない青空の中の山行で、高度を順調に稼ぎ、花はまだだが、ひたすら前に進むことだけを考え、休息も一回しかとらず、前岳山頂まで2時間ほどでたどり着いた。筋トレの効果は出ているようだ。このことがなにより一番うれしい。
 山の一番の大敵は暑さだ。今日も午後からは暑くなりそうなので、急いで暑くなる前に降りることにした。どんなに体調が良くても、真夏日に山に登るとモーレツに水が欲しくなる。そのため夏の山行にはいつも4リットル近い水を用意する。この重さも体力を結果的に奪う。デブな身体が水分を要求するのだからしょうがない。

登山口が一番の難所?

穏やかな山道が続く
 そういえば、このところ前岳常連のO先生に会わない。山頂であったご婦人の話だと、今も元気に毎日登山を続行中だそうだが、登山ルートが別なので、合わないのでは、とのことだった。先生はもう85歳を超えているはず、たいしたものだ。先生と知り合いだというこのご婦人は、もっぱらザブーン登山口からの愛好者で、金山滝から登るの「徒渉があるので怖くて嫌」なのだそうだ。たしかに金山滝側からの登山口にはいきなり2回の徒渉があり、そこから有無も言わせずいきなり急峻な登りがはじまる。ここは確かに私も苦手だ。心の準備ができていないうちに難関が待っているからだ。

 ひとり登山の気楽さで、ランチも風呂も家で済ませることにした。事務所には冷やし中華の材料がそろっているし、風呂も貸し切りだ。食堂も日帰り温泉も、面倒なだけだ。


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