No.297
前岳・中岳めざしリフト口から登る
[太平山前岳・774m・秋田市――2024年4月20日]
 4月に入って3回目の前岳だ。オーパス・リフト終点から登り始め、中岳まで行く予定だったのだが、雨がいっこうに止まず、前岳でしぶしぶ帰ってきた。広小路より週末は混んでいる場所なのだが、今日はさすがに一人しか登山者とは出会わなかった。こんな日もある。前回の前岳では後ろに声高におしゃべりする高齢男女、前には大音量で演歌を流しながら登るひげのお年寄り、とうるさくてかなわなかった。山にずっとその雑音が響き渡って、気になって山歩きに集中できなかったうらみがある。だから一人静かな山歩きができるのは、それだけでいいものだ。とはいっても今日は寒い。これが計算外だった。スパッツも新しいものを買ったばかりで、どろ道用の軽アイゼンも忘れずに持ってきた。なのに寒さ対策はおろそかにしてしまった。なにせ山の最大の敵は「暑さ」なので、そこにばかり関心が集中してしまい、寒さのことはあまり考えていなかったのだ。おまけに風も強い。小雨まじりの曇天だ。

小雨にけぶる森

スパッツに軽アイゼンは必携く
 オーパス・リフト終点の駐車場の場所は事前に調べていったので迷わなかったが、このルートからだと女人堂までは1時間弱で着いてしまう。コンディションが良ければ前岳まで1時間、そこから中岳までは1時間とみて、2時間で中岳まで行ける。金山滝に比べると登山道も格段に歩きやすい。2カ所ほど急峻な坂があるが、ここにはちゃんとトラバースできるゆるやかな道が作られている。「楽に」中岳まで行くにはこのコースが最適なのだ。
 前岳山頂で若者にあった。途中で「0先生に会った」とのこと。さすがお先生はこんな日でもちゃんと登っている。次回はこのコースで中岳まで行きたい。

 今回も温泉とランチはなし。下山してすぐに自宅のふろに飛び込み、事務所でゆっくり山の疲労の余韻に浸りながら、ランチを作って食べた。

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