No.298
中岳・ついに目標達成するも反省点多し
[太平山中岳・951m・秋田市――2024年4月27日]
 ついに、というかようやく中岳に登ってきた。もちろん、単独で登ったのは初めてだ。中岳そのものがもう10年ぶりくらいだから、山頂の形がどうだったのかも、もう忘れていたほどだ。冬に登ったイメージが強かったのだが、山頂小屋付近にはまだ雪があった。冬場は常連の方たちが雪を踏み固めてくれているので、夏道よりも逆に登りやすい山でもある。
 今日は、今月に入ってから4度目の前岳挑戦で、中岳までの最短コースであるオーパス・リフト口から登り出した。ここからなら今の体力でも十分踏破できると見込んでのことだ。
 予定通り、女人堂までは1時間弱、そこから前岳山頂まで15分、ここから中岳はアップダウンを繰り返して1・2キロ先にある。山中は暑さもあり、ものすごい虫で、防虫網や防虫スプレーを忘れたのが悔やまれる。山に何回登ってもこうしたひとつふたつのミスが必ずある。一番懸念していた「暑さと水」の問題はぎりぎりクリアーできた。メチャクチャな汗のかきかたはしなかったし、水分もそれなりに調整できたからだ。問題はやはり「休憩」をとらずに登ってしまったことだ。一歩でも高さを稼ぎたくて、そのあせる気持ちが、休みなく歩き続ける行為に結びついてしまう。30分に1回は休まなくては、と心では思いながら、結局は不安に駆られ、中岳まで1度しか休憩をとることなく駆け登ってしまった。これが下山の時に使う足に跳ね返った。登山口にたどり着いた時には全身が痙攣直前でピクピク、青息吐息だった。

山頂の小屋にはまだ雪が

山頂でひとり記念写真
 中岳まで2時間ちょっとで着くことができたのだが、その登りですべての力を使い果たしてしまった。下山時、大きな蛇を見た。2時ころだったから、蛇も登山客はもういない、とわかって登山道に出てきたのだろう。動物というのはこうした「人間の時間帯」にけっこう敏感だ。この時間帯だと私が最後の登山者だ。登山口に着いたら私の車しか残っていなかった。この山は「午前中専用の山」という言い方もできるかもしれない。まあ何はともあれ念願の中岳を登頂できた。

 「小さな目標」だった太平山中岳に登って一夜明けた。筋肉痛はないが、反省点はいっぱいだ。登ることばかりに全力投球、帰りの足がボロボロだったのは恥ずかしい限りだ。次回はこのあたりを改善、笑顔でゴールしたいものだ。

backnumber  ◆ Topへ