No.310
前岳・サワモタシとヒルと右肩痛
[太平山前岳・774m・秋田市――2024年7月6日]
 今日はオーパス・リフト口から中岳まで目指すが、午後から雨予想のせいか駐車場に車はゼロ。山の中は蒸し暑く、草木も山道も前日の雨で濡れそぼっていた。最初から軽アイゼン着用で登ることにしたのだ。半分ほど登ったところで、登山道にものすごい数のキノコを見つけた。笠の上に黒い筋がある、山仲間たちが狂ったように採る「サワモタシ(ナラタケ)」にそっくりだが、サワモタシなら私ごときが発見する前にとっくに採り尽くされているはず。やはり毒キノコなのだろうか(心乱れながらも写真だけは撮っておいた。下山後、その写真をSシェフに確認すると「間違いなくナラタケ、なんともったいない」と怒られてしまった)。

大量のナラタケがいたるところに

アイゼンに引っ付いたヒル
 女人堂近くで金山滝口から登ってきたという山仲間のSさんと久しぶりに会う。彼は下山中だったが女人堂まで一緒に登り返してくれた。彼はいつも半袖シャツで登るのがトレードマークなのだが、見事にむき出しの腕にヒルの血跡がついていた。前岳でランチを取り、天気は悪くなる一方なので、中岳はあきらめることにした。
 この1カ月間、ずっと右肩に鈍痛があった。寝違えたり、転倒したり、打撲したりしてない。原因が不明で不安だったが、登山口で登山用グローブ(指だし)を付けようとしたら右手だけがボロボロに穴が開いているのに気が付いた。ストックで登るのでグローブは必携なのだが右手だけが酷使されていた。これが肩痛の原因だったのだ。だから今回は均等に力の配分ができるよう、ストックの使い方に気を使いながら登った。
 下山してアイゼンを取ると、そのアイゼンにヒルがひっついて暴れていた。間一髪だった。ズボンも泥汚れがほとんどなく、一安心。衣類が泥まみれになると、家のルールで洗濯機に入れるのは禁止されている。コインランドリーに持ち込むのがお約束だ。

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