教育・研究
2021年刊

日本現代史とユダヤ思想
苗村 育郎(なむら いくろう)
A5判上製本・680頁 定価4800円+税
ISBN 978-4-89544-666-2

「倫理と道徳」を欠き、「貪欲と侵略」を正当化する思想の淵源はどこにあるのか!?
ユダヤ思想と共産主義が共有する根深い闇に踏み込み、日本の現代史を問い返し、今ある危機の構造を解明する。

冊数

第一章 日中、日米開戦の謎を探る
1.序論:メディアの作る「フェイクな」世界観
2.敗戦からの反省
3.神話国家論:敗戦後の一億相懺悔?
4.最大の戦犯、近衞文麿

第二章 明治国家と現代-その帰結と反省
1.明治維新と現在
2.昭和の大戦争と日本国家の意味
3.敗戦後の思想操作
4.明治初期の朝鮮情勢と日清関係
5.征韓論と不平士族の乱、および西郷隆盛考
6.日清戦争
7.セオドア・ルーズベルトと日露戦争
8(.小括)明治政権

第三章 近衞文麿と大敗戦への道
1.昭和のテロとクーデタ
2.近衞文麿の歩みと思想
3.戦時中の近衞文麿
4.近衞文麿の人格論
5.まとめ:明治国家論の総括

第四章 対米敗戦の結果と令和の現状認識
1.ルーズベルト政権の異常さ
2.対米敗戦の日本側契機について
3.近衞に嵌められて、昭和軍部が対米戦争を起こした
4.改めて、日米敗戦の根源を問う
5.独裁者の深層衝動と国家戦略
6.平成不況から令和のコロナ禍へ
7.米国発のグローバリズムの意味

第五章 米国のユダヤ資本、リベラリズムとネオコン
1.米国の発展:小史
2.米国中央銀行とロスチャイルド・グループ
3.世界勢力としての米国の拡張
4.米国FRBの設立とその意味
5.米国のグローバリズムとリベラリズム、及びネオコン
6.米国の日本支配と対中政策
7.米国のイスラエル政策、及びネオコン
(補)宗教とは何か

第六章 共産主義とは何か
第一節 社会主義者の系譜
1.ルソーからマルクスヘ「:自然人」から貧者の「独裁革命」へ
2.産業革命と労働者階級
3.初期の社会主義者達
4.英国のオーウェン:理想主義的共同体を求めて
5.リカードの経済学:自由貿易と生産性向上
6.バクーニンとアナキストの系譜
7.解説:アナキズムと自由
8.プルードン
第二節 カール・マルクスと共産党
1.家庭環境と幼年期
2.ギムナジウム時代
3.大学生として
4.大学教授への夢
5.ライン新聞時代
6.独仏年誌
7.フォイエルバッハとの出会い
8.パリ時代
解説:宗教と性格
マルクスの性格分析
9.共産主義への道
10「.共産党宣言」
11.パリからロンドンへ
12.ロンドンにて:共産主義者同盟の再建と挫折
13「.資本論」のテーマとその批評
14.プロイセン帰国騒動
15.第一インターナショナルの結成
16.普仏戦争とパリ・コミューン
17.バクーニンの分立主義とユダヤ陰謀論
18.第一インターナショナルの終焉とゴータ綱領
19.その他の問題
20.マルクス一家の肖像
21.批判的考察:唯物史観から階級闘争まで

第七章 ユダヤ人とは何か
1.古代ユダヤ史とユダヤ人の起源の問題
2.ハザール王国の問題
3.現代のユダヤ人と米国:総説
4.現代米国のユダヤ人とイスラエル問題
第八章 現代米国の戦争と日米関係
1.敗戦後の日米関係史
2.米国人を用いたコミンテルンの浸透工作
3.米国による現代の日本支配
4.現代米国の戦争
5.九・一一多発テロ:米国と現代の陰謀
6.対米戦略の必要性
第九章 一神教の善と悪-道徳vs 宗教
1.一神教の始まり…モーゼとヤハウェ
2.宗教vs道徳、及びモーゼの精神分析
3.なぜ一神教でなければならないか
4.ユダヤ教と現代社会
5.ユダヤ教の諸問題と個人の性格史
6.利用された青年イエス
7.マルクス主義とユダヤ教

第十章 歴史という苦しみ
1.勝者の歴史と犠牲者の消去
2.信仰はこの世に平和をもたらすか
3.戦争責任論の日本的特性
4.天皇論

著者について
昭和25年 兵庫県高砂市にて生まれる
昭和44年 京都大学入学
昭和46年 京都大学中退(文学部)
昭和52年 神戸大学医学部卒業
東京大学医学部精神科研修医
昭和57年 厚生労働省国立精神・神経センター研究員
昭和60年 米国NIH留学
昭和62年 秋田大学精神科助手
平成3年 秋田大学保健管理センター講師
平成10年 同センター教授・所長

著書
2015年『自殺の内景─若者の心と人生』(無明舎出版)
2016年『殺意の内景―精神鑑定の現場から』(無明舎出版)
2016年『脳と自我』(無明舎出版)

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