Vol.1026 20年8月29日 | 週刊あんばい一本勝負 No.1018 |
猛暑の中の体調不良 | |
8月22日 ずっと雨続き。その雨も去って、これからが夏本番。昨日は東北地方最高の猛暑と言われたが秋田だったが31度。関西の方から電話をいただいて「秋田に夏の間だけ住みたい」といわれた。気分転換に外へ出る。川反の酒屋さんから飲食店の現状をうかがったり、若手の陶芸家の個展をのぞいたり、古道具屋を冷かしたり……。人と会話するのはいいリフレッシュになる。久しぶりに出した愛読者のDM通信の注文もポツポツと入り出した。週末はこの事務処理で仕事場から動けない日が続きそうだ。 8月23日 阪本順治監督の『団地』という映画を観た。よく意味が分からなかった。夜は北海道大雪山黒岳で滑落死した谷口けいの生涯を描いた大石明弘『太陽のかけら』(山と渓谷社)を読む。これも今一つで、彼女の内面にまで踏み込んでいない。彼女は天才的なクライマーで、日本人初のピオレドール賞(登山のアカデミー賞)を受賞している(女性では世界初)が、本人は登山家というよりはアドヴェンチャーレーサーを名乗っている。独身で定職もなく、どのようにして生活費を稼ぎ海外遠征に出ていたのか、トレーニングはどのようなものだったか……知りたかったことがほとんど書かれていない。巻末の野口健のあとがきはなかなか面白い。 8月24日 今年はまだ一度も蚊に刺されていない。蚊の「ブーン」という、あの不快な音で目を覚ましたことが最近ないことに気が付いた。網戸で防御しているから入ってこないこともあるが、クーラーの普及も蚊が生きにくい環境をつくっているのかもしれない。それとセミが鳴かない。メスに自分の存在を知らせるためにオスは必死で泣いているのだろうが、ファーブルによればそばで大砲をぶっ放してもオスは泣き止まないのだそうだ。そのセミの鳴き声をうるさいとも思わなくなってしばらくたつ。家の前が田んぼだったころ、カエルやセミや蚊にひどく悩まされていたのが、今や懐かしい。 8月25日 左首から肩にかけて尋常でない痛みが続いている。夜も寝られないほどだ。医者に行く前にSシェフに症状を話すと、たちどころに「それは冷房病。血行障害です」と言われてしまった。何カ月も冷房の効いた仕事場や寝室に閉じこもっていたバツのようだ。身体を冷やさないように冷房を止めた。長湯をして、熱いニンジン茶(血行を良くする)を飲み、散歩で汗をたっぷりかき、ストレッチもやることにした。せっかく仕事が忙しくなり出したというのに、世の中はうまくいかない。 8月26日 朝から妻の実家の土地整備のための業者が入ることになっている。新入社員はそちらにかかりっきりだ。事務所のクーラーが不調で買い替えることになり、その設置業者も今日はいることになっている。仕事のほうも長大な医学専門本の入稿が今日。印刷所がスムースに作業できるように原稿に細かな指示を書き込まなければならない。この夏では今日が秋田でもっとも暑い日になりそうだ。熱中症という言葉がもう他人事ではなくなってしまった。 8月27日 朝から打ち合わせ。午後からもう一つ。お盆過ぎからいろんなことが急に動き出した感じだ。今日は今夏最高の暑さ34度を記録しそうだ。 8月28日 今日は35度の真夏日。こんな日に限って外に出る用事が増える。首から左上腕部の痛みは続いたままだ。今日は病院に行く予定だ。仕事のほうはまあ一段落といったところだが、この暑さが去ればいろいろ動き出すような気配もある。秋冬に向けての仕事上の準備も考えているのだが、暑さはその気力をアイスクリームのごとく溶けさせてしまう。 (あ)
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