Vol.999 20年2月22日 週刊あんばい一本勝負 No.991


耳掃除はしなくていいそうだ

2月15日 アマゾン・プライムで映画。アメリカ映画で子供と女性弁護士の裁判サスペンス。後半部分で緊急の用事が入りPCを閉じ中断。明日続きを見ればいいと簡単に考えたのだが、映画の題名をしらないまま見ていた。便利さに裏にこんな単純な落とし穴があるとは思わなかった。映画の邦題は「依頼人」。この邦題はのちに「ザ・クライアント」に変更されていたため、検索で引っ掛からなかったようだ。

2月16日 3週間ぶりの山行は大滝山。市内にあるわずか206mの標高の自然公園。夏場はヒル、クマ、ハチ、マムシの巣窟でとても危険な場所だ。今季初の本格的スノーシューでのハイキングでもある。雪はほとんどなく、その行程の半分はスノーシューを手にぶら下げて歩いてきた。

2月17日 事務所や家の整理整頓作業は続行中。週末は服整理。CDもそうだったが「どこに何があるかわからないストレス」はけっこう深刻で、2度買いしたり、お目当てのものが探し当てられずイライラ。洋服とCDはその最たるもの。どちらも新しいものを買う必要はないとわかっただけで充足感。身の回りの所有物をきっちり把握しておくのは危機管理の最低要件のような気がする。

2月18日 朝から歯医者。待合室で読んでいた本(「つつまし酒」)に面白い文章があった。廉価で懐と心にやさしい飲み方を伝授した本で、その中に「パン呑み」なるものを紹介してあった。街のパン屋で惣菜パンを2,3個買い、それを肴にビールとワインで一杯やる。酒も近所のコンビニで調達する。これはいいアイデアだ。早速今日は「パン呑み」でいこうか。

2月19日 「整理整頓」はほぼ終了。そんなにゴミは出なかった。モノを増やさないようにしてきた日ごろの成果だ。とにかくこれで身辺はずいぶんとさっぱり、精神衛生上いいことづくめだ。あるべきところにあるものがあるというだけで毎日の洋服選びとCD選びが、これほど楽で楽しくなるとは思ってもみなかった。残るは倉庫のみだが、これはやっかいだ。ものが大きいのでひとりでは無理、助っ人が必要になる大仕事だ。これはちょっと時間をかけて工程表を作る必要がありそうだ。

2月20日 今日の新聞に「耳掃除は必要ない」という記事。科学的に裏付けのある説に沿った解説である。2か月に1度行く理髪店の主人は耳掃除好きで、よくやってもらう。もういいから、とこちらが断るほど執念深く丁寧に耳垢を取ってくれる。でも正直なところ耳掃除は昔から苦手。自分で耳掃除をする習慣もない。だから今日の「表面を拭く程度で十分」という記事は納得で、チョーうれしい。
(あ)

No.991

海峡に立つ
(小学館)
許永中

 ゴーン逃亡劇の話題はすっかり消えつつある。ものすごい問題なのだが、日本のマスコミは移り気だ。知り合いの法曹関係者によると、日本で裁判を受けても、たぶん無罪の可能性が高かったのでは、という。この海外逃亡劇は前代未聞とマスコミで喧伝されたが、いやいや許永中がいる。あの「戦後最大のフィクサー」と言われた巨額詐欺・イトマン事件の人だ。この事件もあまりよくわからず(複雑な経済事案だからだろうか)許永中にも興味を抱けなかったのだが、ゴーン事件で初めて彼の本を読もうと思った。前半はいわゆる朝鮮人部落に生まれ育った経緯を克明に記していて興味深いが、後半の詐欺事件に関してはやはりこの本ではよくわからない。彼は保釈中の97年、妻の実家の法要を理由にソウルに出国、そのまま行方不明になっている。そして2年後の99年、東京都内で身柄を拘束される。この逃亡の2年間、ソウルから日本にとんぼ返りした許は何事もなかったように高級ホテルに泊まり、グルメ三昧の日本暮らしを楽しんでいる。日本での服役中、ソウルでの服役を希望し、今はソウルで釈放され、様々な事業を手掛けているのだそうだ。暴力団と政治家と大企業をつなぐ「フィクサー」という存在の意味がよくわかった。

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