Vol.285 06年2月25日 | ![]() |
机にへばりつきながら | |
ほとんど雪のない、穏やかな1週間だった。雪が降らないだけで気分がいいし、心身とも活動的になる。で、唐突に秋田県の自殺率の高さと「冬の閉塞感」はやはりどこかでリンクしているのではないだろうか、などと考えてしまう。それほど今年の雪はダメージを与えたということだ。ひさびさに春の到来を予感させるような天気だったが、個人的には、のどの奥が痛くて、痛みの取れないまま過ぎた1週間だった。「風邪だな」と散歩やストレッチなどをやめ、休養をとるようにしたのだが、なかなか痛みは取れなかった(ようやく楽になったところ)。昔のようにちょっとした体調不良なら一晩寝れば治る、という年ではなくなったようだ。 仕事のほうは、「新しい企画」を考えるのに夢中で、ほとんど机の前に張り付いていた。無明舎の初期のころの舎員で、いまも校正を手伝ってもらっているM君から細かなアドヴァイスをもらいながら、名著といわれた昔の郷土本の復刻をあれこれ考えていた。復刻は、いいなと思っても著作権者や版元の了解が得れなかったり、遺族との折衝が難航することがあり、机上だけではどうにもならないことが多いのだが、ヘタな新刊を出すよりもずっとインパクトが強く、売れたときの喜びもひとしおだ。昔より今の企画を、といわれそうだが、これは決して「後ろ向き」の発想ではなく、ときにはこうして先人たちの優れた作品をリニューアルするというのも版元の重要な仕事、といつも思っている。あ、今週は3回、違う新聞記者の取材を受けた。これもちょっと頻度が高いので書いておいてていいことかも。 (あ) |
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