Vol.663 13年8月3日 | 週刊あんばい一本勝負 No.656 |
独身生活真っただ中 | |
7月28日 3泊4日の長野出張から帰還。イの一番にしたのが、自分の作った「カンテン」を食べること。おれはカンテン中毒か。朝10時の長野新幹線で長野市をたち、秋田に着いたのが午後3時半。我慢ができる時間の距離感だ。これだけ近くなると長野に行く機会が増えそうだなあ。家に帰ってもカミサンが外国旅行中で不在だ。3食とも自分で作り、洗濯も掃除も、3週間近く自分でやる生活。不安がないといえばウソになるが、ま、すべてプラス思考で考えて楽しむことにしよう。 7月29日 長野に3泊4日いたが帰ってきて仕事の山と格闘しているうち、「あれが夏休みだったんだ」と唐突に気がついた。短かすぎるぞ、夏休み。いつもはヒマな8月だが今年はなんだかいろいろたて込んでる。仕事があるのは幸せなことだから、不満はない。不満はないが、もう一度くらい短い夏休みがあっても、いいんじゃない、って誰に言ってるんだ。自分から休みを設定する気はないが、遠方で仕事があればそれを理由に2,3日ぼんやりする、っていうのが理想だ。今月は山形と東京に行く可能性が高い。その前後に日程が入っていなければ一人勝手に夏休み、もいい。さっそく調整してみよう。最近、山形が面白いなあ、と思っている。 7月30日 独身生活初日はとりあえず1週間分の食材を買い出し。いろんな献立を想定し、食材をリストアップ、作り置きするサラダやみそ汁の具、5合のコメを炊きラップに小分け冷凍。夜のうちに洗濯、朝一番で掃除をした。それでも合間に新聞の集金や生協の注文など、想定外のことがバンバンと発生する。仕事が終わっても一息つけない。仕事以外の時間のほとんどが、「家事」のために忙殺されてしまう。余計なことを考えなくて済むのは、いいことだが。朝の献立は決まっていて、昼はリンゴとカンテン。メニューを考えるのは夜だけなのだが、これがけっこう難事業。必ずたらない食材が出て買いに走らなければならない。これが面倒で、献立を考えなおす。まだ始まったばかりの独身生活だが、こんなんで大丈夫かなあ。 7月31日 今日の梅雨空のように鬱勃とした気分。同い年で尊敬していた戸井十月さんが亡くなった。直接お話ししたことはないが、何度か会合ですれ違った。いつかお会いできると楽観していたが、こうも早く逝くのか。農民運動家の高橋良蔵さんは享年88。去年お見舞いした時は元気だったのに今日の新聞で突然の訃報を知った。いろんなことを教えてもらった大先輩だ。秋田の農民運動や出稼ぎ問題の中心にいた人で、秋田でよりも中央で有名な人だった。中央アルプスで遭難死した3人の韓国人の事故もショック。数日前、同じようなルートを登ってきたのだが、標高の高い原宿を歩いているような観光登山。どうすれば遭難できるのか不思議だったが、木曽駒ヶ岳とは反対側にある空木岳という山が難関コースなのだそうだ。いずれにしても山をなめてかかったのは間違いない。あ〜あ、早く梅雨が明けてほしい。 8月1日 いいことが続けば悪いことが起きる。悪いことが続けば次にいいことが起きる。あざなえる縄のごとし、とはよく言ったものだ。週初めにちょっと不本意な出来事が続き、落ち込んでいる。いつまでも落ち込んでいられないので、近々来るであろう「いいこと」を、いまはひたすらを待ち続けている状態だ。ひとり暮らしは慣れてきた。食事も洗濯もちゃんとこなし、起床や就眠時間も普段通り。なにをやっても怒る人がいないから、気分よく家事もできる。独身生活ときいて、昨日は激励に来てくれた人や美味しい豆腐の差し入れまであった。ありがたい。ちゃんとやってます、ご安心を。 8月2日 いつもなら朝8時半には出舎、誰よりも早く仕事をはじめているのだが、独身中の出舎時間は1時間遅くなる。家事の負担がけっこう重い。前の日にちゃんとシュミレーションして段取りを考えて行動しているのだが、なかなか思い通りにいかない。台所にコバエが発生したり、夜中に雨が窓から入り込んだり、冷蔵庫のものが悪くなっていたりすると、もうそれだけでパニックになる。家事も、山登りと同じく「経験」のなかで覚えていくしかない。「臨機応変」という高度なワザがないから、問題が発生するとその都度便利グッズを買いに走ったりするのでは話にならない。ひとりでちゃんと生きられるというのは大人の人間として、重要なファクターであることを実感している。 (あ)
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