Vol.88 02年5月4日号 週刊あんばい一本勝負 No.85


アイルランド旅行

 4月20日から30日まで、アイルランドとロンドンに行ってきました。海外旅行は5回目ですが、いつもは社員旅行などのツアーで、今回初めてとなる一人旅は少し不安でした。しかも私は英語がぜんぜん話せないので、いったいどうなることやら、と言うのが出発のときの正直な気持ちでしたが、たいした問題もなく楽しんできました。
 アイルランドの首都ダブリンに1日いて、あとはレンタカーを借りての気まま旅。日本で買った数冊のガイドブックとミシュランの地図を助手席に置いて、気に入った景色があると写真を撮ったり、古城や教会を見学したり。ランチは村のレストランやサンドイッチで簡単に済ませ、たまたま夜になった町の適当なホテルやB&Bにチェクイン。シャワーを浴びたらお決まりのように近くのパブに繰り出し、地元の人たちの演奏するアイリッシュミュージックを肴にギネスビールを飲むという天国のように楽しい毎日でした。たった6日間のアイルランドでしたが、島全体のおよそ半分の地域を回り、後ろ髪を惹かれる思いでロンドンに移動しました。ロンドンではクロスメディアと言う出版社を経営する丸茂さんの案内で大英博物館、ナショナルギャラリー、ノッティングヒルの骨董市、中国やスペイン料理のレストランやパブ回りなどを楽しんできました。日本に帰る飛行機で見た夢は、ポルトガルの酒場でワインを飲みながらファドを聞いている夢でした。
(鐙)

ロック・オブ・キャシェルという古城

B&Bで食べた朝食

オーストラリア旅行 〜ブリスベーン編〜

 4月の初めに、友達の卒業旅行に便乗して7泊8日のオーストラリア旅行に行ってきました。向こうに留学している友達に宿&ガイドをしてもらうという気楽な旅行でした。
 朝、ブリスベーンに到着し、カンガルーやコアラのいる自然公園「ロンパイン」でコアラを抱き、Mt.クーサでシティを眺めながらカフェ、ハイウェイに乗ってゴールドコーストに行き、昼食の後、海で波乗り、着替えてカジノへ…と、過密スケジュールをこなした私たちでしたが、胃の中はもっと過密でした。何といっても大食いの国、1回の食事に出てくる量が半端じゃない上に、ドライブの途中で「ここのミートパイはおいしいんだよ!」「ここのブルーベリーケーキはすごい人気!」などと紹介されるたびに、買って食べていたのです。

ロンパインでコアラを抱いて
 ひとおおり観光をしたあと、ブリスベーンに戻り公園でバーベキューをしました。びっくりしたのは、公園にバーベキュー用の鉄板がたくさんあり、ガス代無料で使えることです。秋田でよく「なべっこ」をするように、みんなで集まるとしょっちゅうバーベキューをしているそうで、友達は「バーベキューセット」(フライ返し、菜箸、紙コップ&皿、強力洗剤、バケツ)を常備していました。
 機内食に始まりバーベキューに終わったこの日1日、私たちが合計何食の食事をしたかは、ご想像におまかせします…。
(柴)

この本が役に立っています

 先日、本屋を覗いた時に、便利な本を見つけました。『切花図鑑』という本です。生け花、フラワーアレンジメントなどに使う最新で人気の高い花が載っています。同じヒマワリでも16品種が載っているので、較べてみるだけでも楽しい本です。
 なぜ、この本が目に付いたかというと、毎週近所の花屋さんが事務所に届けてくれる花には、見たことも聞いたこともない花が2〜3種類入っていることが多くて、花屋さんのメモにある花の名前と実物を一致させるのに苦労したことがしばしばあったからです。電話で教えてもらったことも何度かあります。ですが、この本のおかげで大体の花を区別することができるようになりました。今では、全然知らない花が届くのを待ち遠しく思っています。
(富)

古くて新しい家

 先日、引越しをしました。新しい家は築30年、あちこち傷んで悲鳴を上げているような平屋建てで、歩くと床がきゅっきゅっと妙な音をたてたりします。でも、幼い子供を遊ばせるには十分なほどの庭があって、引越し当日から息子は大きなミミズを掘り出したり、アリを水鉄砲で攻撃したり‥‥大騒ぎでした。不思議なもので、アパートにいたときは、東京から移住して1年たっても、どこか根無し草のような感覚がつきまとっていたのですが、一軒家に移ったとたん、ここでしぶとく根を下ろすのも悪くないかなと思うようになりました。そのためにも、無明舎にせっせと通う毎日です。
(鈴木)

引っ越したところから見た秋田市

No.85

賃貸宇宙(筑摩書房)
都築響一

 この人の肩書きは何なんだろう。カメラマンではないはずだ。本のどこを見てもそんなふうには書いていないから。書籍編集者という表記も見えるが、先の『TOKYO STYLE』もこの本もまぎれもなく写真集である。『珍日本紀行』で木村伊兵衛賞もとっているから、やっぱりまぎれもない写真家だ。でも肩書きに一切その表記がない。それにしても一人暮らしの若者の部屋をこんなふうに撮り続けるというのもすごい執念である。一枚一枚を丁寧に見ていくと、東京や大阪をただランダムに撮り歩いているわけでなく編集関係者や音楽関係といったある種の仲間頼みの広がりが取材相手になっているのがわかる。驚くのはこの写真集を「片付ける」「狭く使う」「都心の死角」「壁にものを貼る」「たくさんで住む」といった具合に五〇近い小見出しに分類していることだろう。この人の職業が書籍編集者なのがうなずける。あまり字が小さくて小生には解説文字を追うのはきついが、ぺらぺら写真を見ているだけでも必ず新しい発見があり9500円はけっして高くない。

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