Vol.944 19年1月19日 | 週刊あんばい一本勝負 No.936 |
スマホ・健診・救急車 | |
1月12日 カンテンや常備菜を事務所でつくっている。4品ぐらいの料理を作り終わって、お昼を食べていたらけたたましい救急車のサイレン。自宅前にパトカーや消防自動車、救急車が勢ぞろいした。家には家人がいて仕事をしている。どうやら事件はお隣らしい。お隣は空き家。毎晩、ここに引っ越す予定の娘さん夫婦が来て掃除や整理を続けていた。ご夫婦のどちらかに事故があったらしい。警察も訊き込みに来たから死亡事故なのだろか。事情はまったく分からない。 1月13日 家の前にずっとパトカーが停まっていたせいで仕事にならなかった。今日のこの時点でも、昨日お隣に何かあったのか、まったくわからない。夜遅く親族が引っ越しのために作業をしていたのは知っていたが、こちらが寝る時間に来て朝にはもういない。だから誰が倒れたのかもわからないまま。ご近所で誰かが亡くなっても、誰も知らないうちに葬儀が終わっていた、という時代が来るのだろうか。 1月14日 映画をみて考えてしまった。石原裕次郎主演『太平洋ひとりぽっち』(市川崑監督)と最近のハリウッド映画『ハドソン川の奇跡』だ。制作時期に50年近い開きがある。どちらも事実に題をとった映画だ。緻密でリアルなドラマを詰め込み、一瞬たりとも観客を飽きさせない見事なアメリカ映画に比べて、日本映画のほうは映像は貧弱、演技は稚拙、構成は雑で感動も涙も笑いもない。今なら高校映研でももっとましな作品ができるという程度。50年前はこれでも作品が成立する時代だったのだろう。「50年」という歳月の長さを感じてしまった。半世紀前、黒沢や小津といった人をのぞけば娯楽映画のレヴェルはこの程度だった、ということを知っただけでも収穫か。 1月15日 3連休は『FEAR 恐怖の男ートランプ政権の真実』(日経)を読んで終わった。トランプのでたらめな政権運営の、その意思決定の仕組みを克明に描いたものだ。翻訳の問題なのか、登場人物が略称で記されていて、とにかく読みづらい。アメリカではベストセラーだそうだが日本では売れないかもね。版元が講談社や早川だったら、もう少し違う本になっていただろう。翻訳者はウッドワードの文体やリズムのニュアンスを日本語に無理やり閉じ込めたつもりだろうが、うまくかみ合っていない。 1月16日 今日は健診(人間ドッグ)。朝一番、友人のメールで知人の死を知らされショック。先日、書いたお隣の救急患者が亡くなったのだ。健診では最初に血圧を測る。いつも130台なのに今日は150台後半。知人の死のことを看護師さんに話して1時間後にまた測って140台まで下がった。「心臓に影がある」と前回は指摘されたが、再診にはいかなかった。前々回は「前立腺肥大の傾向」も指摘された。。 1月17日 ケータイ電話はPHS。毎月の使用料は1600円。その基本料をこえることはない。PHSで死ぬまで大丈夫と思っていたが、そのPHSは廃止になる。Yモバイルに行き(ここにウイルコムは買収された)、言われたままにスマホを買ってきた。ここ数日、住所録の移し替え作業。これからは使用料が4倍近くに増える。気が重いが知人たちと連絡を取るにはケータイを使いこなすしかない。まずはショートメールから始めてみるか。 1月18日 健康診断が終わるとなんだかホッとして、今日もランチは外食。たまに外で食べるとどんなものでもおいしくなる。近場の山に登ってランチは麓の道の駅でラーメン、なんていう予定があると前の日からラーメンが楽しみで山に登るのが待ち遠しくなる。いつも不思議に思うのだが、いまだにちょっと食べすぎると1キロは体重計が跳ね上がる。年を取ると新陳代謝が悪くなるから、少しぐらい大食いしても大丈夫、というのは幻想のようだ。大病してガリガリに痩せるのも嫌だが、ちょっと食べただけでブクブク太るのもヤなもんですよ。 (あ)
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