Vol.99 02年7月20日号

週刊あんばい一本勝負　No.96

事務所のリニューアル
毎年の恒例行事になった事務所の模様替えをすることにし、今回はメインのパソコン周りを整理しました。まずカラーコピー機を移動させ、プリンター、ファクス、パソコングッズ、コピー用紙、事務雑具などを大きな収納ボックスに収めました。これでパソコンの周りはかなりすっきりし、仕事の効率アップが期待できそうです。
実は今回模様替えに取り掛かったのにはもう１つの理由がありました。去年作った天上から吊っている大きな収納ボックスがありますが、これが落ちて来るんではないかという恐怖感を、すぐ下で毎日仕事をしている柴田が訴えたことです。今回作った収納ボックスはその天井からのボックスを支える役目も兼ねています。仕事効率と美しさと安心を兼ね備えていて、今回の模様替えは今のところ大成功です。 （鐙）	リニューアルなったパソコンまわり

山の倉庫で家庭菜園
山の倉庫の空いている土地で、野菜を育て始めました。土曜日の午前中、アルバイトの鈴木さん、鈴木Jrの友美君、私の３人で鍬やスコップを手に山の倉庫に向かいました。まずは手で草取り。アリやコガネムシやナメクジやミミズなど、いろんな虫が出てきて友美君は大喜び。草を取ったあと、土を耕して畝を作りました。でも、３人とも全くの初心者。小さい頃に見ていたサツマイモの畝を思い出して作ったら、とっても大きな畝になってしまいました。 　今回植えたのは、トマト、ナス、トウモロコシ、鈴木家で芽を出した里芋。あとから見た舎のみんなには「なんだか支柱ばっかり大きいなぁ」と笑われてしまいましたが、「しっかりした支柱を立てて良かったね」と言われるくらい、たくさん収穫があるといいな、と願っています。もう少ししたらキュウリなども植えようと思っています。 （柴）
まだ小さい畑です	労働のあとのカキ氷は最高！

営業だより・書店の棚は畑と同じ

営業担当の岩城です。東北６県の書店営業をしています。１県の書店を４〜５日、1カ月に４県の書店、あわせて３００店ほどを回るのを目標にしています。 　営業の辛さは、お店にうかがっても売れ筋の本がなければ、担当の方に振り向いてもらえないことです。小舎の場合は、東北６県の「温泉ガイドシリーズ」が好評で、担当の方も品揃えに力を入れてくれるようになりました。今年は『宮城の公共温泉』『福島の公共温泉』『岩手の公共温泉』と刊行され、秋には『日帰りガイド　山形の温泉』が出来ます。書店と読者からは「まだ出来ないか」とうれしい催促が寄せられています。 　営業で書店を回っていて思うのは、「書店の棚は畑と同じ」ということです。カバー切れや汚れた本は間引き、ポスター・パンフレットの肥料を施し、日のあたる場所、つまりお客様の最も目につく一等地へ小舎の本を並べてもらうのが、私の役目です。 （岩）

今週の花
今週の花はスプレーバラ、ひまわり、スターチス、トルコギキョウ。トルコギキョウはトルコではなく北米原産で、キキョウの仲間ではなくリンドウ科の花。なぜこんな紛らわしい名前がつけられたのでしょうか。「つぼみの形がトルコの男性がかぶるターバンに似ているから」と説明している本やHPがほとんどですが、中には「花の色がトルコ石に似ているから」「エキゾチックな雰囲気があるから」などという理由もありました。暑さにも寒さにも弱いので栽培は難しいようですが、花持ちがよいので切花には向いているそうです。 （富）

No.96

空から恥が降る（文芸春秋） 藤原新也 　つい先頃、この欄で誉めて書評を書いた著者の方からお礼の電話をいただいた。自分の本は検索エンジンをかければ誰がどんなところで何を言っているか一目瞭然である。逆に、この欄で批判した本の著者のＨＰに私の悪口を書かれたこともあった。これがインターネットのすごいところであり、怖いところでもある。表題作はこのへんのことを意識したタイトルで、自分のＨＰに発表した文章（著者に言わせれば、金にならない文章）で構成されたエッセイ集である。この著者が好きな人は、この本を読むとちょっと違和を感じるかもしれない。原稿（商品）として書かれ何度も編集者や本人のチェックが入った文章と、勝手気ままに書きたいことだけ（ときには書く必要もないことまで）書いた文章では、こうも差があるという見本のような本である。あのシリアスで厳格で論理的な著者が妙に浮ついたジョークを飛ばしたり、自慢話と受け取られかねない表現にチェックが入っていなかったりで、こうしたことも折り込み済みの本題の「恥」なのであろう。

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