Vol.1125 22年7月23日 | 週刊あんばい一本勝負 No.1117 |
連日800人越えの感染者が… | |
7月16日 ザック、カメラにつづいて登山靴も新しいものを買った。登山靴は3足持っている。高山用とオーダーメイドで作った革製のもの、そして普段用はキャラバンのハイキングシューズだ。キャラバンは若い人に譲ることになっている。革靴は手入れが面倒であまりはかない。低山では重くてゴツイ、底の厚い高山用をいつもはいているのだが、これも買ってから10年以上たつ。靴もそろそろ履き替え時期、いい機会だ。靴は新しいほうがいいに決まっている。今月はなんだかものすごい贅沢をしている気分だ。 7月17日 少年時代、「行きたい外国は?」と訊かれると「ニュージーランド」と答えていた。天邪鬼なので、なるべく人と違う答えを用意していただけなのだが、最近、本当にニュージーランドに行きたくなった。テレビの旅番組を観ていたら、スコットランド風のスカートをはいているニュージーランド人をみて、彼らの祖先は迫害されて国外に新天地を求めたピューリタンの末裔だったことを初めて知った。北極のグリーランドがデンマーク領だってことも最近知ったばかり。 7月18日 3連休の最後の日、月曜日なので普通通りに起きて、燃えるゴミの日。明日は休みをもらって八甲田に登る予定だ。ザックも靴もカメラも新品なので、それだけでもワクワクする。心配は天気。夏場は天気によって持っていく水の量が激変する。それでなくとも汗っかきで3リットル(!)の水が必要になる。 7月19日 雨模様だが八甲田山登山。総勢4名で、朝は前回に続いて4時起き。酸ヶ湯温泉から仙人袋、大岳、毛無岳から酸ヶ湯温泉に帰ってくるルートの予定だったが、雨のため急きょロープウエイ経由の赤倉岳登頂に切り替える。新しいザックに卸したての靴、耐水性の新品カメラと、その性能を試すには絶好の機会。やっぱりカメラに耐水性があるというのは精神的に随分楽だ。雨具だけが10年選手で、これはもうだいぶくたびれてきた。アオモリトドマツの好きなホシガラスがずっと我々のことを見守っていた。 7月20日 久しぶりにセブンイレブンでカフェオレコーヒーを買ったら240円。つい先日まで200円で買っていたもの。八甲田のロープウエイのトイレで4種類の外国語で書かれた注意書きチラシを見つけて狼狽。英語に韓国はわかるが、それ以外に似たような漢字が並ぶ簡体と繁体だ。どちらも中国語だが、文字改革で簡略漢字の中国語が「簡体字」で中国本土の人が使う言語だ。いっぽう簡略化される前の元の漢字で台湾や香港で使う漢字が「繁体字」だ。秋田の観光地ではここまで細部にジャンル分けをした外国語表示を見たことがない。秋田にはこうした表示が必要なほど外国人が押し寄せる観光地が皆無だということか。 7月21日 先だって大館市花岡にある鳥潟会館を観てきた。幕末に海外サーカスで活躍した鳥潟小三吉の生家だ。幕末動乱の世を飛び出し、海外で活躍した他の日本の軽業師たちのことにも、がぜん興味を覚え、さっそく読み始めたのが安岡章太郎「大世紀末サーカス」(小学館P+Dブックス)だ。安岡が手に入れた福島の軽業師(高野広八)の日記をもとに、当時の世情や世界情勢、明治維新前後の激動の日本を読み解く、歴史の謎解きにも読める物語である。慶応2年(1866)、横浜を出港しアメリカを経てヨーロッパ各地を850日間にもわたって巡業した「足芸人」(足で巨大な独楽や子供を回す曲芸)たち17名の海外ビックリ紀行が面白くないわけがない。 7月22日 近所のコンビニが数日前から閉まっている。コロナによる臨時休業だそうだ。秋田県内の感染者は連日800人越え。大きな夏祭りが続く8月〜9月には2千人規模の感染も予測されている。4回目のワクチン接種はいつ頃なのだろうか。楽しみにしていたイベントや旅行が仲間の感染や自分の不注意で「中止」になるという事態も織り込んで予定を立てなければならない。しばらくは単独行動を心がけ、外には極力出ないほうがいいのかもしれない。 (あ)
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